
2008年10月10日、PRBCは、いよいよ初年度の最終戦を迎える。
愛馬をより良いレイニングホースにするという目的のために、試行錯誤しながら自分なりのトレーニングを重ねてきたノンプロライダー一人一人にとって、今年最後の大会「The 1st Pacific Breeders Circuit Final Scene 2008」は、その成果を自らに示す場となる。
この1年間、PRBCでは、様々な新たな取り組みが行われた。
ノンプロライダーが中心となった運営。
講習会と試験を通した公認ジャッジの認定制度----。
これらの試みを通じて、ライダーたちは「なぜ自分は馬に乗り続けているのか」を改めて問い直し、良いレイニングホースとは何なのか、これまでの漠然としたものから、さらに一歩進んだ明確なイメージを持つことができたと言える。
馬へのトレーニングとノンプロライダーへのインストラクティングの分野でも、初年度は踏み込んだ試みが行われた。それは、ノンプロライダーの小林孝之とその愛馬Caffe Grandeに対する、いわば“改造計画”だ。トレーナーの土岐田騰馬がじっくりと時間をかけ、取り組んできた。
試みはこれまでの3大会を通して、少しずつ実を結んできた。
特に、7月の「The 1st Pacific Breeders Circuit 2nd Scene 2008」では、小林とGrandeのコンビがLtd Non Proディビジョンで優勝するという結果をもたらした。
ただ、最後の大会となるFinal Sceneで、小林がこれまで以上の内容を見せられなければ、1年間の取り組みは意味がなかったと言われても仕方がない。小林は自分のためだけではないという重責を担って、間もなく、大会の馬場へと愛馬を乗り入れる。
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