PRBC
パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ

*競技結果速報
 8/19(木)
 8/20(金)
 8/21(土)

*大会レポート


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The 3rd Pacific Breeders Circuit 2nd Scene '10
大会レポート

 日本列島、猛暑が続く中、The 3rd PBC 2nd Scene2010は開催された。灼熱の暑さを跳ね返し、熱き戦いの中でニューフェイスのスター誕生、6ディヴィジョン中、5ディヴィジョンで新チャンピオンが生まれた。
 真夏の暑さの開催とあって、馬のコンディション・コンセントレーション作りのために、各選手ともトレーニングプログラム・ペース配分などに気をつかっていた。

 8月19日大会第一日目、INT NP/NPの1st Go Roundは、午前10時からのスタートに備えて、9時前から1st Sectionの人馬が暑さを顧みず準備を始めた。
 1st Goは、ランインのパターンのせいかそれぞれの選手に緊張が感じられた。

 INT NPは、Whiz Tari・ライダー増田明子がリードチェンジでペナルティ1を犯したもののそれ以外はそつないパフォーマンスを見せトップに立った。

 NPは、Golden Amber Jac・ライダー落合身知子が1st Stopで見事なパフォーマンスを見せて139.1/2の高得点でトップに立った。そして2位は136.0の同点で石山真実騎乗のLa Tigre Del Cielo、北村康男騎乗のLil Ruf N Hollywood、新井俊一騎乗のDreams Of Chicsと三名が続いた。
 2nd Goの闘いが熾烈になることを予感させる結果となった。

 Junior Horse DVは、Caf Jenny・ライダー土岐田騰馬がトップに立った。

 Open DVは、土岐田騰馬騎乗のJac In The Moneyが、高速スピンを左右まとめ、213.1/2を出してトップとなった。Ruffed Up/Cajuns Moonshine/Fifty Nifty Gold/Lil Ruf Whip/Mr Topsail Whiz/Benito Eldoradoらがこれに続く高得点をマークして2nd Goの成績如何ではチャンピオンの行方が分からないという結果となった。

 大会第2日目8月20日。この日の第一競技は、アンシラリークラスのLN/NP/OPの3クラスの合同走行。
 LNは、Noble Khan Cody・ライダー長谷川里絵がチャンピオン、NPは、Smart Rooster・ライダー早見秀代とLil Ruf N Hollywood・北村康男がトップタイでチャンピオンを分け合った。
 OPは、Catman Rose・ライダー土岐田騰馬がチャンピオンとなった。

 Open 2nd Goは、Fifty Nifty Gold・ライダー土岐田騰馬が213.0のハイスコアをマークし、トータルスコア422.5で圧巻のOpen初優勝を果たした。
 このクラスにエントリーしている馬たちのパフォーマンスのレベルはそれぞれに高いものがあったが、スライディングの出来が勝敗を分けた。中でもFiftyの一度もグランドコンタクトを外すことのないディープなスライディングストップはジャッジ全員がプラス1と高く評価。見事頂点に立った。

 大会最終日の8月21日は、第1競技 Int NP/NPの2nd Goからスタートした。

 INT NPは増田明子騎乗のWhiz Tariがトップを守り1st Sceneに続いての二勝目をあげた。
 1st Go同様パフォーマンスの迫力に欠けるものの、ライダーが丁寧にパターンを走行させペナルティを極力取らなかったことが勝因だろう。

 NP DV 2nd Goは1st Goの2位集団から1頭抜け出したDreams Of Chics・ライダー新井俊一がノンプロ初優勝を果たした。
 ルーズレインに終始徹したパフォーマンスで、ダイナミックさに欠けた感は多少あったが、ストップとスピンにおいてこの馬の持ち味を発揮して高得点をマークし、逆転に成功した。
 新井は、ローピングの際に、自分の感覚が途切れることのないよう心がけることによってロープコントロールが良くなった経験をヒントに、 今回のライディングでも絶えず自分のフィールから集中が切れない範囲のスピードを心がけたのが、結果に繋がったのではないかと話していた。

 Junior Horse DVは、1st Goでトップに立ったCaf Jenny・ライダー土岐田騰馬がそのまま逃げ切り、Chics April Fool産駒としては初のJunior Horse DV制覇となった。
 1st Goでは、スピンでショルダーの動きが重く感じられたのが、2nd Goでは可成り改善されていて、これからのこの馬のさらなる成長を期待させるパフォーマンスであった。
 この馬は1st Scene Nonpro チャンピオンのCAF King Jacとフルの兄妹であり、Blood MareであるReba Jane Jacの能力の高さを示した形となった。

 ティームローピングヘッダーのグリーンクラスは、長谷川里絵が初タイトルを獲得した。これまでもフォームに癖がなく綺麗なループを作っていたが、今回はそこにパワーが加わり、キャッチングでプラスハーフを獲得しての優勝となった。

 ノンプロクラスは、各々クォリティの高さを感じさせられるロープ裁きで見応えがあった。そんな中で新井俊一と小林孝之が同点でファイナル戦に駒を進めた。
 殆ど甲乙付け難い内容であったが、少しだけパワフルなキャッチングを見せた小林が、僅差でノンプロ昇格後初のチャンピオンに輝いた。

 今大会を総括すると、オープンクラスは、各マヌーバーに著しい進化の兆しが見られる大会であったが、総合力としてスコアにつなげるにはもう少し時間を要するのかも知れない。
 またジュニアクラスは、着実に馬の成長が見られ完成に近づいているように見受けられた。ファイナルではエキサイティングなパフォーマンスが披露されることだろう。

 ノンプロクラスは、各選手が求めるイメージや目標に対するアプローチの姿勢を確立していないが故に、大会毎にそのパフォーマンスの内容にむらがあったり、進歩が感じられなかったりといった印象を拭えない。
 是非ファイナル戦は、観客を魅了するパフォーマンスを期待したい。