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The 2nd Pacific Breeders Circuit 2nd Scene 2009
大会レポート

 梅雨明けとともに開幕した「The 2nd Pacific Breeders Circuit 2nd Scene 2009」は、連日の猛暑にもかかわらず、参戦した人馬ともに集中力を切らすことなく、会場は最後まで熱気で包まれた。大会の圧巻は、レイニングのNon Pro ディビジョン。このところ著しい進化を遂げてきた落合身知子とDreams Of Chicsが、ついに念願の初優勝を飾った。落合はローピングのHeader Greenディビジョンでも初の栄冠を獲得。大会の主役となり、夏の青空に負けない晴れやかな笑顔を見せた。

 落合が特に観客を沸かせたのは、初日に行われたNon Proディビジョンの1stゴーラウンド。ラージ、スモール、ラージとサークルが続く難しいパターン8だったが、馬を力強く動かしたうえで、ラージからスモールへの移行時に落差のあるスピードコントロールを披露し、観客の感嘆を誘った。苦手とするライダーが多いこのパターンは、落合にとってはむしろ、実力を発揮する絶好の機会となったようだ。スピンやスライディングストップも完成度が高く、145.5のスコアでほかを大きく引き離した。平均で73に近いスコアは、今大会中、すべてのディビジョンを通じて最も高かった。

 大きなミスがなければ文句なしの優勝が決まる2nd ゴーラウンド。当然、観客の関心はパフォーマンスの中身に集まった。それを感じてか、比較的容易とされるパターン6だったこともあり、落合はすべてのマヌーバで気合十分と言える攻めのパフォーマンスを見せた。まずは高速のスピン。続くサークルでも躊躇なく攻めた。あまりの勢いに、オーバースピンしたり、サークルのガイドが乱れたりするミスも見られたが、スコアを138.0にまとめ、圧倒的な勝利を収めた。

 大会のメイン種目、Junior Horseディビジョンを沸かせたのは、Fifty Nifty Gold。5月の「The 26th  EWPC Congress 2009」で初優勝を果たしたが、突然とも言える表舞台への登場だっただけに、今大会での結果に関心が集まった。騎乗したのは、Congressと同じく土岐田騰馬。1stゴーラウンドでは、試運転のように慎重なコントロールで、新星Fifty Nifty Goldに持ち前のゆったりと落ち着いた動きをさせ、トップの位置を確保した。

 続く2ndゴーラウンドはパターン10。ランインでは、リラックスしきったスライディングストップで歓声を浴びると、質の高いパフォーマンスを連発して、スコアを214.5に上げ、才能の豊かさを感じさせた。現在のところ、未完成と言えるのはスピンのみで、10月の大会でどの程度まで完成度を高めてくるか、土岐田の腕の見せ所だ。

 Openディビジョンでは、3月の「The 2nd Pacific Breeders Circuit 1st Scene 2009」に続いて、土岐田騰馬が騎乗したStyle With Meが2ndゴーラウンドでトップスコアを出して逆転優勝を果たした。

 Int Non Proディビジョンは、今年になってコンビを組み始めた新井俊一とMr Topsail Whizが丁寧なパフォーマンスで、1stと2ndともにスコアをまとめ、逆転で初制覇。

 Ltd Non Proディビジョンは今年の初参戦となった西内高志とTaketwo Callme Laterが制した。

 このところ、PRBCの中でレイニングとともに車の両輪となりつつあるローピングは、11人のエントリー中、4人が女性ローパー。落合という女性チャンピオンが生まれるのも時間の問題だったのかもしれない。

 Header Non Proディビジョンは、ホーンを外すローパーが続出する中、Rowdy長谷川が王座を守った。長谷川はフォームの改造中で、まだその途上とは言え、長年の経験と天性のキャッチング感覚が、最後には他を圧倒した。

 落合が栄冠を手に入れた大きな要因は、レイニングと同じく、基本に忠実なことだ。教科書通りのスイングで、1投目にして147.0のスコアを出し、ほかの出場者にプレッシャーをかけた。

 今大会は、初めての試みとして、ダミーを使ったチーム・ローピングのデモンストレーションが行われた。Rowdy長谷川と小林孝之が愛馬にまたがり、巧みなロープさばきで、本物さながらのローピングを披露し、観客席を沸かせた。

 ローピングは今後、レイニングを上回る人気が出る可能性もありそうだ。乗用馬の育成という点では、レイニングホースだけでなく、ローピングホースへの需要も高まるかもしれない。