2021年の開幕第1戦の開催にあたり、ごあいさつ申し上げます。

　昨年末頃からショーホースのクォリティの劇的向上が見受けられ、我がコミュニティ設立14年目にして、設立の主旨に叶った第1歩が踏み出せたのではないでしょうか。
　この飛躍は、我が国のウエスタン馬術における大きな1歩であり、今後の日本の馬術の礎となるに違いありません。

　戦後の日本において乗馬が復活した大きな要因は、レンタル馬制度でありました。
　レンタル馬制度は、経済的に疲弊した日本では、乗馬を庶民の手の届くものにした功績があったものの、ライダーから乗馬の本質を奪い取ってしまうものだったのではないでしょうか。
　つまり、ライダーの最優先課題は自らの上達であり、馬とのコミュニケーションは二の次に追いやってしまったのです。

　そして、我がコミュニティは｢全てのライダーは、調教師｣というイデオロギーを掲げ、失われた乗馬の本質を取り戻すことを主眼にしたのであります。
　そして、馬に乗る者の一人一人が、馬の従順性やパフォーマンスのクォリティを向上させることを目的にして騎乗し、そして今日その確かな1歩が踏み出せたのであります。

　本年の開幕戦に、その成果を披露できることを心から誇りとするものであります。

　皆様のご健闘をお祈り申し上げます。