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*競技結果速報 *大会レポート *大会要綱 |
The 2nd Pacific Breeders Circuit Final Scene 2009 PRBC 設立2年目に突入して早くもファイナルの大会を迎えることとなった。 今年は、極端に雨の降らない天候が続いた夏から秋に向けてであったが、大会直前になって台風が接近し、悪天候の中での大会になると誰もが思っていたが、幸いに大会前日台風一過の上天気になって、馬場も急速に回復し可成りレベルの高い熱戦が繰り広げられた3日間となった。 今年のサーキットは各クラスとも混戦で、グランドチャンピオンの座を誰が獲得するか予想に難く、全てはFinal Sceneの結果次第という様相を呈していた。 大会ウィークは、台風18号の影響で馬場コンディションが悪くしかも悪天候の中で、ライダー達は馬の調整に悪戦苦闘であった。 そしていよいよ大会初日を迎え当会場での競技会開催が2年目になったこともあって、初日から来場者が沢山見えられ、華やいだ雰囲気が満ちあふれていた。 Non Pro DVは、1st Go、2nd Goともにトップスコアで、落合身知子騎乗のDreams Of Chicsが完全優勝を果たした。そして2nd Sceneに続いて2連覇にも輝くという栄冠を獲得した。 1st Goは、ディープなストップを決めスコア141.5、2位の藤田泰幸騎乗のRoosters JJに1.5pt差のリードを付けた。そしてこれに続く、北村康男のCaf king Jac と中島徳三のWhiz In Fiftyで、4強の戦いとなった。 北村は、今年から4才馬のCaf King Jacで参戦して、回を重ねるに付けて徐々に調子を上げてきており、中島は、Whiz In Fiftyで堅実に入賞を果たしてきており、誰に栄冠が下るのか分からないといった感を醸し出していた。 大会最終日のウォームアップでは、アリーナに一番に入ったのは藤田とRoosters JJであった。1st Go Roundの1.5pt差を逆転すべく、精力的に動いた。一方、落合は馬のコンセントレーションを高めるべく、基本的な動きのチェックに時間をかけていた。 午前10時に2nd Go Roundが始まった。 藤田騎乗のRoosters JJは、左右のサークルは果敢に迫力あるダイナミックでスピード感溢れるラージサークルを、そしてスモールサークルへの移行時に、落差のあるスピードコントロールを披露し、観客を沸かせた。 スピンやスライディングストップも完成度が高く、141.5のスコアを出し暫定1位に。 一方追いかけられる落合は、積極的にショーイングすることは出場前に決めていたようだったが、ペナルティを犯してはチャンピオンの座を明け渡すというプレッシャーもかかっていたようだった。少なからず緊張してアリーナへ。 馬のコンセントレーションを確かめながら、ゆっくりとディパーチャーすると、サークルはJJに負けないくらいの迫力あるハイスピードで攻め、そして落差のあるスピードコントロールを披露した。 左右のスピンは高速でノーペナルティ。スライディングストップは、ディープでかつダイナミックであった。 観客の割れんばかりの拍手の中、「The score 144.0」とコールがあると、落合には最高の喜びに満ちた表情があった。大きなプレッシャーのなか最高のパフォーマンスを見せ、1st、2nd共にトップスコアをたたき出しての完全優勝を成し遂げたのだった。 この結果グランドチャンピオンは、落合身知子と中島徳三が獲得賞金同額で、2人受賞となった。 INT Non Pro DV は、やはり1st Go、2nd Goともにトップを独走した五十嵐厚子騎乗のMiss Top Sailenが完全優勝を果たした。2nd Goではこの馬の長所であるスピンとスライディングストップを着実にきめて、スコア138.5の演技をみせた。 LTD Non Pro DVを制したのは、昨年Green DVチャンピオンを獲得したウエスタン安藤とChics Smart Fineが見事チャンピオンを獲得した。昨年同様このコンビのパフォーマンスの精度が高く、ドロー1番でスコア139.5を出すと、そのまま逃げ切った。 Open DVは、5年ぶりのショーイングとなるLil Ruf N Hollywoodがスムースでスピードのあるスピンの持ち味を発揮し2nd Go 209.5のスコアを出し、逆転優勝を果した。1st Goでは、本来の能力を出せずスコア202.0と3位に甘んじたものの、馬のコンセントレーションを第一に考えた調整が、2nd Goのショーングに実を結んだ。 Junior Horse DVは、1st Goの上位馬が相次いで優勝戦線から離脱する中、土岐田勘次郎騎乗Whiz Tariが両ゴーラウンドとも確実にまとめ初制覇となった。 Team Roping Header Green DVは、今大会レイニングのチャンピオン同士の五十嵐厚子と落合身知子との戦いとなった。 1投目は、両者ともホーンを外したが2投目で、五十嵐厚子はキャッチングとロープの走りは申し分なかったものの、スイングの改造ががまだ完全ではなかったらしく腕の振りが少し浅かったようだ。それでも146.0と高得点をマークして、落合にプレッシャーをかけた。 一方落合身知子は、スイングに素晴らしい完成度を見せてスコア147.0と五十嵐を1pt上回ってチャンピオンを獲得し、2nd Sceneに引き続き連覇を果たして且つグランドチャンピオンをも獲得した。 Team Roping Header Non Pro DVは、選手が一段と飛躍する為にフォーム改造中の人が多かったようで、1投目からホーンを外して失格する者が続出。 優勝の行く方は、Rowdy長谷川と小林孝之に絞られた。両者とも2投目とも確実に決めスコア146.0で並びロープオフへ。 ローフオフの一投目も同点となり更にロープオフとなった。 スイングとスローではほぼ同格のパフォーマンスで、キャッチングによるフィギュアエイトのロープの走りが勝負のポイントになった。小林が安定したスイングからホーンを捕らえスコア148.0を叩きだすと、続くRowdy長谷川も落差のあるスローからホーンを捕らえ、負けじとスコア148.0と並んだ。 ロープオフに2回戦は、ロングホーンのダミーへと変更して行なわれた。そしてその結果、小林がスコア146.0、Rowdy長谷川がキャッチポイントで差を付け148.0を出し、長い熱戦に決着が付いた。キャッチポイント3を取ったRowdy長谷川が、2nd Sceneに続きチャンピオンの座を守った。そしてこのクラスのグランドチャンピオンにも輝いた。 このクラスのチャンピオンの座を指定席にしていた感のRowdy長谷川に対して、昨年までグリーンクラスであった小林がロープオフまで食い下がるといった肉薄ぶりを見せたことは、来年のローピングの混戦を予感する感を否めなかった。 Final Sceneは、レイナーとローパー共にレベル向上を確認できたといえる。そして、来シーズンに向けて更なる飛躍を求めて、勝者も敗者も何か心に期するものを持ったように感じさせつつ2009年の最終戦は閉幕した。 |
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