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パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ
*競技結果速報
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*大会レポート


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The 28th EWPC Congress '11
大会レポート

 この大会は、日本のウエスタン乗馬の競技大会において、名実共に一番歴史の長い大会であり、従来主催者であるエルドラドウエスタンパフォーマンスクラブで開催されてきたのだが、2003年の第20回大会に静岡県の嬬恋へ会場を移動して、3月11日の震災の影響により9年ぶりに再び当ランチにての開催となった。

 梅雨の季節に開催する関係から予報は、例外なく雨マークが大会ウィーク丸ごと覆っていたが、奇跡的に天候に恵まれてベストコンディションの中で挙行されたのである。

 さて、今大会で特筆される出来事といえば、九州のカナディアンキャンプからの参加があって、そのひとりでLTD Non Pro DVへエントリーした岡田隆雄が、6/13(月)から会場入りして毎日特訓して大会を迎えたことである。

 ベストコンディションで迎えた初日は、アメリカよりジャッジ2名を招聘して開催する関係から、Junior/ Open/ Non Pro/ Int Non Proのディヴィジョンが合同走行となった。

 1st Go Round は、Int Non Proは、Smart Roosterと早見秀代のコンビが、サークルとスピンの精度の高さで高得点をマークして、トップに立った。

 Non Proは、Caf King Jac と北村康男が144.1/2とオールマヌーバーでプラス得点を叩きだしてトップに立ち、2位に付けたのはGolden Amber Jacと落合身知子が143.1/2 3位に La Tigre Del Cieloと石山真実が140.1/2 4位にWhiz In Fiftyと中島徳三が140 と高得点が続出して、2nd Go Roundの熱戦を予想させる結果となった。

 Openは、Jac In The Moneyと土岐田騰馬が148を叩きだしてトップに立ったものの、6位までが144ポイント以上を出して、誰が最終的にトップに立ちチャンピオンジャケットを手に入れるか予想がつかない混戦模様となった。

 大会2日 
 アンシラリークラス
 先ずLTD Non ProのFifty Nifty Goldと岡田隆雄が準備万端整えての出場となり、2回のリードチェンジを見事に成功して137ポイントを出してチャンピオンとなった。

 Non Proは、Smart Rooster と早見秀代がプラス1のスピンを披露して優勝を果たした。

 Openは、カナディアンキャンプからの初出場となった前原汐里が名馬 Chiquito Sparkとコンビを組んで、141ポイントの高得点をマークして優勝を果たした。

 Ltd Non Pro DV
 午前中健闘したFifty Nifty Goldと岡田のコンビは、少し集中力を欠いたためかリードチェンジを失敗しものの、初出場ながら3位に食い込んだ。そして見事チャンピオンバックルを獲得したのは、今大会で始めてコンビを組んだWhiz Tariと佐々木寧で、混戦の中一つ頭を出しての優勝だった。
 目を見張ったのは、Whiz Tariのメンタルの安定感で、リスクを感じさせない演技ぶりであった。

 Open 2nd Go Roundは、1stGo Roundでの高得点と、混戦模様の余韻が残る雰囲気の中でそのスタートの時間を迎えた。
 Lil Ruf Whipと土岐田騰馬が 144.1/2(1st Go 146)を出して堅実に優勝圏内の地位を堅守して、残るはJac In The Money Dancehall Sallyがどんな得点をマークするかと注目されたのだが、Jacが5スピンで0、Sallyは出血してノースコアとなって優勝争いから脱落した。
 Cajuns Moonshineと土岐田藍が1st Goで144.1/2を出していたが、2nd Goでは142と振るわず優勝から脱落した。
 そして、ファイナルエントリーのWhiz Tariのステージが用意されたのであった。
 落ち着き払った入場の雰囲気で、新オーナーの佐々木寧と旧オーナーの増田明子が固唾をのんで見守る中で、パターン5のレフトサークルから演技が始まった。
 そしてスピンの落とし穴も難なくクリアし、3回のストップの後ジャッジのビットチェックを済まして、スコアのアナウンスを皆が息を凝らして待った。
 そしてアナウンスメントの声が流れて、「Thank you Kanjiro Tokita. Draw Number 5  Horse Number 124      The Score 148」

  どっと歓声が沸いて、その後大きな拍手となった。

 Whiz Tariは、Ltd Non Pro とOpenの2冠を達成したのである。

 大会3日(最終日)
 Int Non Proは、1st Goで振るわなかったMiss Top SailenとRowdy長谷川が奮起して、優勝を果たして面目を保った。

 Non Proは、1st Goで馬の推進が足りずにミスリードを引き起こして、ペナルティを犯してしまった新井俊一とDreams Of Chicsが141ポイントをマークして優勝圏内に止まり、北村と落合にプレッシャーをかけた。
 そしてセカンドセクションのドロー1番のくじを引いた北村康男とCaf King Jacが手痛いミスリードを起こして135と得点が伸びないものの新井を辛うじて抜いてトップを維持した。
 続いてドロー2番のGolden Amber Jacと落合身知子がどんな演技をするかディフェンディングチャンピオンの意地を見せることができるだろうか。
 ところがハプニングが起きて、何とロールバックで失敗してスコア0となってしまったのである。

 そして北村康男とCaf King Jacが、1stGoの貯金によって、トップを守り抜いてチャンピオンバックルを獲得したのである。

 Junior DVは、Caf Jennyと土岐田騰馬が144.1/2と高得点をマークして、優勝の栄冠を手にし、1st Sceneに続いて2連覇となった。
 スピンとストップの切れ味が益々良くなって、Jennyの牙城を打ち破る馬が果たして現れるのだろうか。

 Team Roping Header
 Green DV は、7エントリーの内初出場の選手が3名いて、初出場の新見元一が、トリッキーなスイングフォームながらキャッチポイントで得点を稼いで、他を押さえて見事優勝の栄冠を手にした。

 Non Proは、8エントリーと賑わいを見せると共に毎回レベルが上がっている中、上達目覚ましいディフェンディングチャンピオンの小林孝之がどんなポイントを出して、打倒小林の面々がどんな追随を見せるのか、注目するところであった。
 蓋を開けてみると、新井俊一とRowdy長谷川がトップ2の位置を確保して、ファイナルへ進んだ。
 そして、互いに一歩も譲らず見事キャッチポイントを獲得したものの、フィギュア8でのクォリティの差で新井俊一の優勝となり、優勝が決まった瞬間の彼のガッツポーズが印象的であった。

 今年のコングレスのチャンピオンジャケットは、ランチ開設21年を迎えることからオールレザージャケットがノーネームランチの提供で贈呈され、本革の高級ジャケットがパーティの表彰式で、各チャンピオンへ贈呈された。
 チャンピオンへプレゼンターが授与するのを目の当たりにして、惜しくも優勝を逃した選手は元より外の全ての出場選手達から、惜しみない祝福の拍手の中に、若干のため息が混じっていたのを感じたのは小生だけだったのだろうか。