PRBC
パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ

*競技結果速報
 4/8(木)
 4/9(金)
 4/10(土)

*大会レポート


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The 3rd Pacific Breeders Circuit 1st Scene '10
大会レポート

 PRBC3年目のシーズン初戦である「The Pacific Breeders Circuit 1st Scene '10」は、前日の大雨によりあいにくの馬場状態で幕を開けたが、ライダー達も慣れたもので、余念のないトレーニングと「馬場を考慮した上で馬を出していく」姿勢で熱戦を繰り広げた。
 ReiningではCajuns Moonshineという新たなスターホースが誕生。また、増田明子がエントリーしたLTD Non Pro、INT Non Pro、Team Roping Header Greenの3DV全てを制しトリプルクラウンを達成、大会を大いに盛り上げた。

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 今大会のベストホースはOpen DV、土岐田勘次郎騎乗のCajuns Moonshine(Owner:中島朋美)。高速スピンと重馬場をものともしないディープなスライディングストップは圧巻で、1st Go 213.0/2nd Go 210.5と、他馬を引き離したトップスコアで公式戦初のタイトル獲得となった。
 この馬は、日本で唯一のShining Spark産駒のスタリオンだ。サドルブレーキング前に輸入され、土岐田によりファウンデーションからフィニッシュまでのトレーニングが為された。今回のショーイングで一皮剥けた印象のCajuns Moonshineだが、まだ伸びしろがありそうで今後への期待が高まる。

 アマチュアによる3DVは、いずれも5歳のジュニアホースが数々の実績を誇る古馬達に勝利した。

 まずはNon Pro DV。北村康男騎乗のCaf King Jacは、昨年北村自らの手でデビューさせ1年間奮闘を続けた馬だ。出場を重ねるごとに着実に成長した感があったが、2年目を迎えた今回ようやく努力が実を結んだ。攻めの演技でこの馬の持つ能力の高さを存分に発揮し、1st Go 140.5/2nd Go 136.5と両日ともトップスコアをマーク。文句なしの完全優勝を果たした。

 INT Non Pro及びLTD Non Pro DVは、増田明子騎乗のWhiz Tariが2階級制覇を成し遂げた。初日のINT 1st Goのリードチェンジミスを2日目のLTD Non Proで確実に修正。138.0と高得点でまず1冠を獲得すると、最終日のINT 2nd GoではNon Proと合わせてもトップタイのスコア136.5で堂々の2冠達成。初めてコンビを組んだとは思えない、馬の落ち着きぶりとライダーの丁寧さが光った。

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 Team Roping Headerは、今大会からルールが大幅に改正された。Green DVは昨年まではキャッチの成否にかかわらず各マヌーバが採点対象となっていたが、今回からはキャッチできなかった場合はどんなにスイングやスローが良くてもスコア0となる。2投のうち高い方のスコアで順位が決定するのは昨年同様だが、どちらか1回だけでもキャッチしなければならないプレッシャーが、ローパー達に課せられることとなった。
 レイニングで既に2冠の増田だが、ローピング初出場となるこのHeader Green DVも制して3冠獲得なるか?観客が固唾をのんで見守る中、増田は重圧をはねのけ2投ともキャッチに成功。スコア138.5は2位とわずか0.5ポイント差であったが、辛くも勝利をもぎ取る。見事トリプルクラウンの偉業を成し遂げた彼女に、会場中から惜しみない拍手が注がれた。

 Header Non Pro DVは、昨年までは2投のうちいずれか1投でも外すと失格であったが、今回からは2投の合計スコアで競い、上位2名がFinal進出、そこでチャンピオンを決する方式となった。
 2投を終えた時点で新井俊一がトップスコア282.5、Rowdy長谷川が282.0と続き、この2名がFinalへ。Finalでは両者譲らず140.0の同スコアでRopeoffへともつれこむ。これをRowdyは安定したスイング&スローで確実にキャッチ。対する新井は惜しくも外し、激闘の末Rowdyが王座を守った。

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 今大会のチャンピオンライダーに共通するものは、馬に対する真摯な姿勢ではないだろうか。自分の馬と真剣に向き合い、「少しでも良い方向にトレーニングする」という強い意思を持ちながら普段の騎乗を濃密な内容で過ごしてきたライダー達が勝利を収めている。まさにPRBCの理念が体現された大会であったと言えるだろう。

 次は、今年度よりPRBCサーキットに加わることになった6月のEWPC Congress。そこで良績を収めることでグランドチャンピオンにぐっと近づく重要な大会だけに、さらに白熱した戦いが予想される。
 2月、3月の悪天候で4歳馬の仕上がりが遅れ、今回残念なことに不成立となってしまったJunior Horse DVだが、後2ヶ月でどこまで積み上げることが出来るか。プロトレーナー達の手腕にも注目だ。