Reining Open DV Grand Champion
Rider : Tohma Tokita
Horse : Topsail Goldie/Owned by Kazuhiko Sato
■Riders Profile
- Tohma Tokita
- 馬暦 28年
- 10歳〜18歳までNon Pro
- 19歳よりプロ転向
■Horse Profile
- Topsail Goldie
- 2014 Mare
- Sire Golden Amber Jac
By Gallo Gold Cody(PRBC 30million yen sire)
PRBC IBS Stallion, Standing at Canadian Camp Riding Club
- Dam Miss Topsailen
By Topsail Whiz(NRHA12million dollar sire)
Topsail Goldieは、九州のカナディアンキャンプライディングクラブで生まれた馬である。
Sire Golden Amber Jacは、北海道網走市、ノーネームランチ 福井政義氏がブリーディングし3歳からエルドラドランチでトレーニングをし、競技会デビューを果たした。その後カナディアンキャンプの山口信介氏がオーナーとなり、同クラブトレーナー前原汐里氏、古川芙三子氏がショーイングし数々の活躍を見せた名馬である。
このGolden Amber Jacの第1子が、Topsail Goldieで彼の産駒では初の賞金獲得馬であり、初のタイトル馬となったのである。
Topsail Goldieがエルドラドランチに来ることになったのは、佐藤一彦氏が所有馬を買い換えることになったからなのである。
佐藤氏は、Goldieのオーナーとなったのは、長年愛馬として所有し続けていたEighty Six Classic(PRBC 10million yen Earner)が高齢になって、買い換えの時期が訪れて来たためであった。
このEighty Sixは既に10代後半になっていた頃で、所有して15年以上も経ち、次の旬の馬に換えなければ終生持つことになるだろうという時期だったのである。
そういった矢先に、土岐田 騰馬氏がカナディアン九州でクリニックに出張し、新馬のトレーニングで乗った馬のうち1頭がこのGoldieだった。
彼曰く、彼女の父をトレーニング、ショーイングしていたこともあり、特別な感情を持ちながら試乗していたという。姿や毛色こそ父親に似ているものの乗り心地や反応は似つかないものであったが頭の良さ、理解力がとても高かったことが印象的だったと言う。
その後千葉に戻り、父である土岐田勘次郎氏と佐藤氏と相談の上で、改めてカナディアンキャンプとの交渉の末、購入が決まったのである。
この時点で3歳後半、佐藤氏が乗り出すまではまだ調教の必要な状態で、その後約4ヶ月プロのトレーニング、翌年本格的に公式戦にデビューして馬の状態が安定してからアマチュアの初騎乗となったのである。
この時の感想もそうだし、現在も尚、佐藤氏がこの馬に対して言うのは「面白い」である。
実は佐藤氏のこれまでホースオーナーとして所有してきたのは、レイニングホースとして完成された馬達であった。それが初めて、才能はあれども未完成のレイニングホースを持ったのは、Goldieが初めてだったのだ。
佐藤氏が試乗した時点で同氏のレベルでも三種の歩様は充分できる状態での騎乗であったが、その時の感想が先ず「賢い」と思ったそうである。それはライダーの要求に対して応える実感がとてもあったからだと言う。
近年のReining OP DVは常に勝ち続ける常連馬がいた。
Chics Top CodyやJust Dunitのグランドスラムが続いており、2022年度はJust Dunitが出場しないことから誰が勝つのか予想できない状態だった。
Goldieの持ち味はスピンで、左右どちらもコンスタントに+1/2をマークできるスタイリッシュな高速回転である。只、他のパフォーマンスは昨年までは不安定でアベレージもしくはマイナスをマークしていることが多く、アベレージのスコアを取り出してはいたが優勝には届かなかった。それが今年特にGoldieに変化が起きたのはスライディングストップだろう。
元々ロースピードでもディープなスライディングをする馬ではあったが、ハーフスピードかそれ以上のランダウンからのストップは、なかなかグランドコンタクトを取りきれなかった。しかし今年は違い、トップスピードまでランダウンをしてのストップが多く、それでもグランドコンタクトが切れないで滑っているのが増え始めたのだった。
スピンのみの高評価が、ストップでも少しずつプラス加点が出始めたのが今季の勝因だったのだろう。
1st Sceneは、初タイトルを獲ってみせた。
他の大会では優勝こそなかったものの、2位や3位とコンスタントに入賞してみせて健闘、他と接戦の末グランドチャンピオンとなった。
騰馬氏の希望としては、スピードコントロールもプラス加点が取れて完全な勝利をするまではOpen DVで現役を続行したいとのことだ。
また、この馬はMareで血統も抜群である。将来的に産駒が活躍も期待でき、さらなる将来の展望も明るい。
PRBC広報委員会