PRBC
パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ

*競技結果
 ODB Ancillary
 10/11(金)
 10/12(土)
 10/13(日)

*大会レポート


開催にあたり

大会要綱

タイムテーブル

エントリーリスト

The 12th Pacific Breeders Circuit Final Scene '19
大会レポート

 PRBCサーキットの最終戦であるファイナルシーンが、台風15号の被害が完全に復旧しない内に再び台風の接近に備えて躍起になっている状況下で、10月10日より4日間開催された。

 One Day Before Ancillary(ODB)
 このクラスは、本戦に向けて馬及びライダーのスクーリングを目的に設定されたクラスである。

 Non Pro DV
 2エントリーあり、Dun Its Little Lena 土岐田 藍(千葉県)が69.0ポイント獲得して優勝した。

 Open DV
 5 エントリーあり、Moonlights Sailor 土岐田 騰馬(千葉県)Owned by 石山 真実(千葉県) 71.5ポイントで優勝。2位は、Senoritas Nicky 土岐田 勘次郎(千葉県) Owned by 石山 尚子(千葉県) 70.5ポイントで、3位は、Hollywood Wooster 土岐田 騰馬 Owned by 末廣 まどか(千葉県) 69.0ポイントで、当該プロフェッショナルライダーは、本戦におけるノンノプロのサポートとして、スクーリングをしていたようである。


 The Day 1st 10月11日(金曜日)

 Non Pro DV 1st Go Round
 215.0ポイントを獲得してトップリーダーとなったのは、Dun Its Little Lena 土岐田 藍 で、ダイナミックなスピードコントロールスとピンで、本大会の優勝のみではなく年間の優勝にリーチを掛けた。
 そして2位は、Moonlights Sailor 石山 真実で、ディープなスライディングとハイスピードのスピンで212.5ポイントを獲得して、優勝を狙える位置につけたのである。
 3位は、Whizlin Whoaman 土岐田 藍で207.5ポイントをマークし、土岐田 藍は本大会2のエントリーをしていて、トップと3位に入ることができてファイナルのでき如何ではワンツーフィニッシュの可能性を大きくしたようである。

 Open DV
 オープンクラスのスタート時間迄には、台風よる風雨で最悪のグランドコンディションとなり、その中でのパフォーマンスになってしまったのである。

 そんな中で、トップに立ったのは、Just Dunit 土岐田 騰馬 Owned by 石塚 泰子(千葉県)213.5ポイントで、グランドのリスクを上手くヘッジした無難にまとめたパフォーマンスであった。
 2位につけたのはChics Top Cody 土岐田 騰馬 Owned by 林 雅子(東京都)212.5ポイントで、トップと1ポイントのビハインドとなった。
 Chics Top Cody及びライダーの土岐田 騰馬は、2019年のサーキット全戦を制覇しており、本戦の成績如何でグランドスラムがかかっていて、好位置につけているものの、トップに立っているJust Dunitのクォリティの高さからいってどちらに軍配が上がるか予想の難しいところとなって、最終日が盛り上がるところとなったのである。

 Eighty Six Classic 袴田 桂子(千葉県)は、Chics Top Codyの優勝を脅かす存在と期待されていて、グランドコンディションのリスクを感じさせないようなスライディングストップとハイスピードのサークルであったが、残念ながら5スピンでペナルティ0となり、優勝圏から早々と姿を消してしまったのである。


 The Day 2nd 10月12日(土曜日)
 台風直撃で風雨の激しさにより、予定していた種目は翌日に延期となったのである。


 The Day Final  10月13日(日曜日)
 当日は、被害もなく台風一過で清々しく晴れて、馬場コンディションの回復を期して開始時間を12時に遅らせてのスタートとなった。

 Ancillary LTD Non Pro DV
 積極果敢なパフォーマンスで優勝したのは、Just Dunit 石塚 泰子で、スピン・ストップ・スピードコントロールの各マヌーヴァーにおいてパワフルなパフォーマンスを披露して、粗アベレージ得点の138.5ポイントをマークした。

 Non Pro DV 2nd Go Round
 大会期間中に新しいスキルを会得した効果で、2nd Goで209.0ポイントと高得点をマークし4位入賞を果たしたのはRemakable Steps 増田 明子(千葉県)で、来シーズンに夢が膨らんだようである。

 3位につけたのはMoonlights Sailor 石山真実で、優勝を狙う位置につけながらもセカンドの走行はあまり振るわずスコアを落としたものの、ファーストゴーの高得点による貯金で3位に止まることができた。

 そして、ワンツーフィニッシュとグランドチャンピオンと本戦優勝というトリプルクラウンを手にしたのは土岐田 藍で、チャンピオンに輝いたのはDun Its Little Lena で、グランドコンディションのせいでストップに精彩を欠いたものの、211.5ポイントをマークして、人馬共にグランドチャンピオンとなったのである。

 リザーブチャンピオンとなったのは、Whizlin Whoaman 211.0ポイントで、スピードコントロールで+得点を獲得したのが功を奏したのである。

 ノンプロライダーにとってアベレージ得点である210.0ポイントを取るのは、至難の業であり目標でもある。そんな中で、Remarkable StepsとSenoritas Nickyは、セカンドゴーで209.0ポイントをマークすることができて、称賛に値するパフォーマンスであった。入賞した人馬は勿論であるが、この両名もまた来シーズンの活躍に期待するところである。


 Open DV 2nd Go Round

 本大会のファイナルのドローは、世界選手権の方式でファーストゴーの成績順で、セカンドゴーはファーストゴーのスコアの低い順となっている。
 従って、ファーストゴーのトップスコアであったJust Dunitが最終走行で、プレッシャーのかかるところとなった。

 
 1st Section ででてきたのは、Chics Top Cody 土岐田 騰馬 Owned by 林 雅子で、+1サークル、+1スピンでこの馬の持ち味を如何なく発揮し218.5ポイント トータル431.0ポイントをマークして、グランドスラム(全戦全勝)と優勝にリーチを掛けた。

 そして、最終エントリーとしてJust Dunit 土岐田 騰馬 Owned by石塚 泰子がウォークイン、レフトサークルのラージファーストサークルから急激なブレーキのかかるスローダウンで+1、スムースでハイスピードなレフトスピンで+11/2、ライトサークルもレフトサークル同等のクォリティのパフォーマンスで+1、ライトスピンは速かったものの後半において少々カデンスに乱れがあって+1/2、ここまでで誰もがChics Top Cody王座は新しい覇者によって打ち砕かれるのではと頭に過ぎったが、ストップでコンディションのリスクがたたり外してしまって減点となり、216.0ポイント トータル429.5ポイントとなり、1.5ポイント届かずリザーブチャンピオンに甘んじることとなったのである。
 この瞬間にChics Top Codyと土岐田 騰馬 Owned by 林 雅子のサーキット4戦全勝を達成して、2019年度オープングランドチャンピオン、グランドスラムの快挙をなし遂げることとなったのである。
この2頭のパフォーマンスのクォリティは突出しているところで、この2頭の闘いは来シーズンも続くものと思われる。そしてまた、この2頭を脅かす希望の星が待たれるところである。


「編集後記」
 令和という新しい元号がスタートする年にPRBCは、サーキットを開始して12年の時が経った。
 この長い年月の中で、ショーペンに入場する馬の姿の変化に確実なレベルアップが見て取れるが、その道は未だ極めたりといえる段階と言い難いところで、更なる精進が必要が感じられる。
馬術における基本条件としての収縮や屈撓など、そしてライダーのポジショニングがあるが、誰もがこれを目指してやっており、やっているという認識もある。しかし、これに疑義を挟む思考力が明日を開くのではないだろうか。
 つまり、自分はやっている積もりながら、もしややっていないのではないだろうという疑義である。