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*競技結果 *大会レポート *大会要綱 |
The 11th Pacific Breeders Circuit Final Scene '18 2018年の最終戦であるFinal Sceneが、記録的強風の台風24号と25号の狭間に開催された。
一時馬場コンディションが不良となりましたが、最終日にはベストコンディションに恵まれて、クォリティの高いパフォーマンスが繰り広げられた。 PRBCは、設立11年目を迎え、10年を一区切りとするならば、11年目の第2ステージに突入したといえる。 そして、思い起こせば、2018年の年度当初の目標としてNon Pro DVにおいて、スコア220.0ポイント越えを掲げられましたが、残念ながら達成できず、この目標は翌年に持ち越しとなったようだ。 One Day Before Ancillary 10月4日(木曜日) Non Proで1エントリー、Openで2エントリーあり、それぞれ馬とライダーのスクーリングで、本戦に備えてのプリパレーションのようであった。 The Day 1st 10月5日(金曜日) Non Pro 1st Go Round Non Pro DVの1stGo Roundは、スモールスローサークルでチェンジリードが要求されるパターンで、これはサークルの完結よりチェンジリードを急いでしまうところにリスクが潜んでいるパターン6で行われた。 ハイスピードのスピンとハイクォリティーのスピードコントロールのパフォーマンスで、215.5ポイントとハイスコアを獲得しトップリーダーとなったのは、1st SceneとCongress の2大会優勝を果たしている Dun Its Little Lena 土岐田 藍(千葉県)であった。 そして、9ポイントのビハインドで2位につけたのは、Senoritas Nicky 石山 真実(千葉県)Owned by 石山尚子(千葉県)で、サークルとスピンの持ち味を活かして206.5ポイントを獲得した。 この二人に続いたのは、Lil Luf Whip 落合 身知子(埼玉県)と Whizlin Whoaman 末廣 まどか(千葉県)の2頭で、落合は、2016年と2017年のFinal Sceneを2連覇しており、2nd Go Roundのでき如何では3連覇の前人未到の偉業がかかっている。 Open DV 2nd Go Round グランドコンディションがベストとはいえない状態で、ランインのパターン7で闘われた。 グランドコンディションに影響されない圧巻のパフォーマンスでトップリーダーとなったのは、Chics Top Cody 土岐田 騰馬(千葉県) Owned by 林 雅子(東京都)で、エキサイティングロールバックと+1サークルとスピンを如何なく発揮して221.0ポイント獲得した。 そして、214.5ポイントでトップの座を奪還するには、少々立ち後れの感を否めないのがEighty Six Classic 土岐田 勘次郎(千葉県) Owned by 磯野 ひろ子(千葉県)で、サークルスピンは+1/2のパフォーマンスではあったが、旺盛な活力に衰えが見え隠れしているような勝手な感想を持った。 以上の結果で、優勝はこの2頭に絞られたようだが、大会を盛り上げるためには、3位につけたビッグストップ、ビッグターンのMoonlights Sailor 土岐田 騰馬 Owned by 諸岡 辰浩(千葉県)205.5ポイントの奮起が期待されるところである。 The Day 2nd 10月6日(土曜日) Ancillary Class Green DV 206.5ポイントでチャンピオンの座に輝いたのは、La Tigre Del Cielo 石塚 泰子(千葉県)で、石塚は、果敢にハイスピードサークルと+1/2のスピン、そしてアヴェレージのストップを見せ、とても初出場とは思えない見応えのあるパフォーマンスであった。 Non Pro DV Gold Flashy Jac 小林孝之(千葉県)は、馬のスクーリングに徹したもので、本戦が期待されるところである。 Open DV Senoritas Nicky 土岐田 勘次郎 Owned by 石山 尚子(千葉県)とTopsail Goldie 土岐田 騰馬 Owned by 佐藤一彦(千葉県)の一騎打ちではあったが、68.0ポイントの同点で優勝を分け合った。 The Day Final 10月7日(日曜日) Non Pro DV 2nd Go Round 1stGo でトップリーダーの Dun Its Little Lena 土岐田 藍は、1st Sectionのドローで、ストップとサークルは+1/2のパフォーマンスであったが、チェンジリードでペナルティを犯しアヴェレージに一歩及ばず207.0ポイントとなり、優勝を確定するには後続の結果を待つこととなった。 Final EntryのSenoritas Nicky 石山 真実は、順当にアヴェレージのパフォーマンスで落ち着いた状態維持していて、レフトサークルもスモールスロー・ラージファーストとアグレッシブでオーディエンスを感動させるエキサイティングなものであった。しかし、その直後ライトサークルへの移行をせずに、レフトサークルのスモールスローをして、ペナルティ0となりあえなく撃沈してしまった。 リザーブチャンピオンは、Lil Ruf Whip 落合 身知子となり、3連覇はならなかったものの大きなミスもなく無難にまとめて、堅実のこの地位を確保したのは評価できるのではないだろうか。 そして3位につけたのは、Whizlin Whoaman 末廣 まどかで、Non Pro Championのキャリアを持っている実力者の彼女は、所属クラブも自馬も変わりどことなく自信なさげであったが、今回のショーイングは自信を取り戻し始めた感があり、今後の彼女の活躍が期待できるのではないだろうか。 そして、余談ながらレイニングホース界もご多分に漏れず女性時代の到来を思わせる出来事があった。それは、入賞者全員が女性であったのである。 Open 2nd Go Round 大きなミスでもない限り優勝は決まった様相を呈していたが、2nd GoはドローがWEG 方式で1st Goの成績の悪い順ということで、トップリーダーの土岐田騰馬選手にプレッシャーのかかるところとなった。 そして、Eighty Six Classic 土岐田 勘次郎 Owned by 磯野 ひろ子は、1st Goとは打って変わって旺盛な推進力を取り戻し+1サークル・ストップを見せつけて220.5ポイント獲得、Final Entry ライダーに大きなプレッシャーをかけた。 満を持してChics Top Cody 土岐田 騰馬 Owned by 林 雅子が最終演技者として、ゆっくりと落ち着いた足取りでアリーナセンターまで入場してきた。 そして、レフトサークルのディパーチャー コレクトリード、オーディエンスが固唾を飲み込むのを忘れるほどのスピードのサークルへと移行した。 2周のアグレッシブなファーストサークルでアリーナセンターへ、まるでプレジャーホースのようなカデンスのスローロープへの急激なトランジション、紛うことなく+1。 4回のレフトスピンは、+1に相応しいスピードながらオーヴァーターンでペナルティ1/2。 ライトサークルのディパーチャー、コレクトリード、レフトサークルと同等のパフォーマンスでオーディエンスの期待を裏切らないスピードとガイド、そして約束されたかのような急激なスローダウン、+1。 4回のライトスピンは、+1のクォリティながらオーヴァーターンでペナルティ1/2。 フィギュア8、スムースなチェンジリードとスピードで+1/2。 そして、2回のロールバック、そしてストップアンドバックアップ、さぁアナウンサーのスコアコールである。 Thank you Tohma Tokita・ Chics Top Cody!!! 一層声を張り上げたコール The Score 219.5ポイント Total Sore 440.5ポイント、 トップスコアー!!! 観客席からは、響めきと歓声が沸き上がり、パフォーマンスを目の当たりにした人達は、鳥肌が立ったと口々に口を揃えた。 Team Roping Dummy Header No Pro DV 大会の最終競技であり、出場選手全員が見守る中で毎回行われる。 そんな中で、今年目覚ましい活躍をして1st Scene Congressと全勝している石山 真実が、ほぼパーフェクトな試技で73.0ポイントをマークしファイナリストとなった。 そして、二人目のファイナリストの権利を獲得するのは、土岐田 騰馬か小林 孝之かの二人が有力であったが、小林が低調に終わり、土岐田 騰馬のファイナリストが小林と僅差ながら決定した。 そして決勝戦は、土岐田 騰馬が72.5ポイントを獲得して石山に迫ったものの、石山は悠然と73.0ポイントパーフェクトパフォーマンスで、見事3連勝で全勝優勝を偉業をなし遂げた。 「編集後記」 乗馬の上達法の常識を覆した理論を以て、上達を期すとのことであるが、ライダーは、上達の過程やショーイングのときにどんな景色を見ているのだろうか。 見ている景色とは、実際に視覚として写っているものや、感じているもののことで、その瞬間に念頭にある意識や無意識な思い込みによって、見ている景色や感じているものが決まってしまうということだそうだ。 従って、乗馬をしているときに、上手くいっているときもそうでないときも、自分が何を見ていて何を感じているのかを確認して、本来見るべきものを見て乗馬をしましょうということらしい。 見るべきものを見るには、見ようとするだけでは見るようにはなれず、意識を変えなくては見るようにならないそうである。 |