PRBC
パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ

*競技結果
 Thursday Ancillary
 10/7(金)
 10/8(土)
 10/9(日)

*大会レポート

Competitions Report


開催にあたり

大会要項

タイムテーブル

エントリーリスト

The 9th Pacific Breeders Circuit Final Scene '16
大会レポート

 台風の当たり年となった2016年において、台風の接近の気配を感じながら最終戦を迎えた。

 10月6日(木曜日)

 Thursday Ancillary

 それぞれのクラスのライダーが、ショープランの作成やライダーと馬のスクーリングのために設けられたクラスで、その模様が伺えたクラスであった。

 Green DV Champion Dancehall Sally 松本 則子選手(東京都)

 Ltd Non Pro DV Champion A Hollywood Hustler 林 雅子選手(東京都)

 Non Pro DCV Champion Fifty Nifty Gold 岡田 隆雄選手(福岡県)

 トータル7エントリーがあり、本クラスが設定され3大会を迎え、その考え方が定着し、今後の本番のレベルアップが期待される。


 The Day 1st  10月7日(金曜日)

 Non Pro DV 1st Go Round

  比較的ペナルティが多く見られ全体的に低調であったが、そんな中で堅実なガイドをキープしてトップに立ったのは、Senoritas Nicky 石山 尚子選手(千葉県)で、4ポイントビハインドで2位に付けたのはTomorrow Morning Caf 落合 身知子選手(埼玉県)、更に2ポイント差で3位に付けたのは、Smart Son(24歳) 宮下 月見選手(北海道)、 更にまた1ポイント差で4位に付けたのがFifty Nifty Gold 岡田 隆雄選手(福岡県)とトップから4位までが7ポイント差で、どれもが優勝圏内に止まる結果となった。
 優勝圏内の4人の内石山選手と宮下選手は、2nd Go のでき如何では初優勝のチャンスを掴んだこととなった。

 Open DV 1st Go Round

 2016年の4戦のサーキットでは、1st SceneとWJC で2勝したFifty Nifty Gold 土岐田 騰馬(千葉県) Owner 岡田 隆雄(福岡県)、EWPC Congressで1勝したEighty Six Classic 土岐田 勘次郎(千葉県) Owner 佐藤 一彦(千葉県)、この2頭の激しい闘いが繰り広げられてきた。
 そしてEightyが優勝して2勝2敗の五分になれば、コングレスの賞金額が多分Eightyのグランドチャンピオンが決定し、一方FiftyがFinalで勝ち3勝すれば、文句なくFiftyがグランドチャンピオンとなることもあって、観客の目はこの2頭の戦いに集まるところとなった。

 そして幕が開くと予想を違うことなく、両雄ともアグレッシブで圧巻なストップとスピードコントロールで217.0ポイント同点のハイスコアでトップに立ち、Eighty Six Classic 土岐田 勘次郎選手(千葉県) Owner 佐藤 一彦(千葉県)とWJC Open Champion のFifty Nifty Gold 土岐田 騰馬選手(千葉県) Owner 岡田 隆雄(福岡県)の一騎打ちの戦いの決着は、2日後の最終日の2nd Go Roundまで待たなければならなくなったのである。


 The Day 2nd  10月8日(土曜日)

 Ancillary Class

 Green DV Champion Dancehall Sally 松本 則子選手(東京都)、ロングリードによるペナルティによって得点が伸びなかったものの、スムースなスピンとスライディングでその成長ぶりを発揮して優勝した。

 Ltd Non Pro DV

 優勝候補の筆頭に立っていたDancehall Sally 諸岡 辰浩選手(東京都)は、サークルの途中でリードが変わりペナルティが嵩み得点を伸ばすことができなかったが0.5ポイント差で辛くも逃げ切り、優勝とグランドチャンピオンの栄冠を手にした。
そして、諸岡選手は、来る2017年では晴れてワンハンドライダーへ昇格し、ノンプロへ挑戦をすることとなった。

 リザーブチャンピオンは、惜しくも0.5ポイント差で優勝を逃したLa Tigre Del Cielo 磯野 ひろ子選手(千葉県)で、ブレークゲイトで2ポイントの減点がなければ、初優勝の快挙を成し遂げることになったかも知れないのがかえすがえすも残念であった。


 The Day Final 10月9日(日曜日)

 最終日は、スコールのような大雨となり最悪のコンディションで迎えることとなった。

 Non Pro DV 2nd Go Round

 拮抗する優勝戦線で、トップに立っていたSenoritas Nicky 石山 尚子選手(千葉県)は、一つマヌーヴァーを忘れてしまい敢え無くペナルティ0を期して撃沈してしまった。

 Fifty Nifty Gold 岡田 隆雄選手(福岡県)は、ハイクォリティのパフォーマンスであったがマーカー前でストップモーションに入り2ポイントペナルティを期して、0.5ポイントの僅差で優勝を逃し、リザーブチャンピオンに泣いた。

 Tomorrow Morning Caf 落合 身知子選手(埼玉県)は、今年からこの馬とコンビを組み、これまでストップとサークルのガイドで苦心していたようで成績が振るわなかったが、ここにきて安定したサークルとプラス得点を期待できるストップを見せるところまで成長し、1stGo Roundよりスコアを伸ばして2012年のLil Ruf Whip以来の優勝を果たした。

 そして3位に入賞したのは、24歳の高齢馬Smart Son 宮下 月見選手(北海道)で、Non Pro クラスでは初入賞で、年齢に関わらず人馬共にパフォーマンスのレベルを上げているようである。

 Open DV 2nd Go Round

 注目は、Eighty Six Classic と Fifty Nifty Goldの戦いではあるものの、不良グランドコンディションとの戦いもまたライダーの深慮遠謀の見せ所となった。

 ドロー抽選の結果、Draw 1stで演技したのは、Eighty Six Classic 土岐田 勘次郎選手 Owner 佐藤 一彦 で、1.5ポイントのペナルティを期して214.0とスコアを優勝安全圏まで伸ばすことができなかった。
 後日談であるがライダーの土岐田 勘次郎選手は、この時点で内心優勝を逃したと残念がっていたようである。

 注目のFifty Nifty Gold 土岐田 騰馬選手 Owner 岡田 隆雄(福岡県)は、思ったほどの切れ味がなく悪コンディションに呑まれたのか持ち前のディープなストップで得点することができずリザーブチャンピオンに甘んじる結果となった。

 そして、2016年のOpen Grand Championは、Eighty Six Classic(Owned By 佐藤 一彦)となり、Eighty Six Classicは、2015年のグランドスラムに引き続きグランドチャンピオンの栄冠を手にして、名実共に名馬に相応しい成績を修めたのであった。

 Team Roping Dummy Header Non Pro DV

 2回のスローイングでスィング、キャッチング、ダーリーそれぞれのポイントを合計し、各ローパーのベストスコアのトップ2のローパーが決勝戦に残り、決勝戦は1回のスローイングで優勝が決まる。

 先ず、各マヌーヴァー+1の高得点をマークしたのが、小林 孝之選手(千葉県)と石山 真実選手(千葉県)で73.0ポイント、土岐田 騰馬選手(千葉県)はキャッチポイントが+1/2で決勝戦に残ることができず、小林選手と石山選手の二人で決勝戦を戦うこととなった。

 そして、決勝戦は、二人ともスィングとキャッチングでは+1だったが、ダーリーで石山選手に少々まごつきが見られてハーフポイント及ばず小林選手の優勝と年間チャンピオンという結果となった。


 編集後記

 それぞれのライダーが、それぞれの目標を持って大会に臨んでいる景色が見える。
 緊張や心配や不安を胸に入場するライダー、優勝を目指してプレッシャーを感じているライダー、歴史の一役を担っている責任感を感じているライダー、そして自信満々なライダーなどである。
 今大会では、ノンプロカテゴリーのスコアが低調だったように見えたが、パフォーマンスのレベルが低かったわけではなく、むしろ果敢なプレー故にペナルティを期してしまっているように見えた。
 来る年には、クォリティの高さとノーペナルティの両立を期待したい。