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トーマのつぶやき〜プロフェッショナルの見解

 2022年度フェイバリットホースコンテスト開催おめでとうございます。
 今年で3度目の御依頼を受けました見解のレポートとなりますが、例年イマイチ題名がしっくり来なかったもので今後は「トーマのつぶやき」としてレポートを書かせて頂きます。
 筆者も僭越ながら投票に参加させて頂いておりますが、1年通してサーキットを開催している中でのショーイングや運動している様子が、このランキングに大きく関わっております。
 張り出されるジャッジシートを見れば、各々の馬は各マヌーヴァにおいてどのようなスコアリングをされているのかは分かります。しかし、フェイバリットの審査項目にあるマインドは、数値化して審査されておりませんしカンファメーション(体型、バランス)も同様です。

 マインドに関しては、やはりアマチュアの投票者が高評価をつけるのは、対象馬が自分でも乗れそうかどうかを意識して見ているからなのではないでしょうか。
 カンファメーションは、勉強しなければなりませんが、1頭の馬には必ずSire(父馬)Dam(母馬)が存在します。カンファメーションとパフォーマンスの因果関係は、なかなか複雑で理解するのはむずかしいところでありますが、カンファメーションが非常に重要だとブリーダーは考え、どのような交配が望ましいか、発育はどうかといったことを研究しながら育成していきます。
 俗な言い方ではありますが、ブリーダーの試行錯誤の結果が高評価の馬を生み出す一因となっているのです。勿論偶発的な現象で、類まれな才能があったとかそういったことは大いにありますが、父母のブレッドラインで、その馬がなぜ優秀なのかをある程度紐解くことができるのです。

 このことは、少なくとも私には非常に面白いことで、NRHAのReiningが50年以上続いているように、トレーナーやブリーダー、オーナー、ドクター、厩務員、装蹄師などと色々な分野の人々が関わって、優秀な馬が生み出されているのです。もし自分もそうなりたいと思うなら、そういった歴史はどのように起きてきたのかを知りたいと思うのは必然なのです。
 読者の皆様にも歴史の一端を通して、是非この面白さを味わってはどうでしょうか。
 投票をするとは、その馬を分析することですので、私には苦も無く楽しみながら投票できるというわけなのです。

 さて、ベスト5より見解を述べさせて頂きたいと思いますが、本企画は2010年より開催し13回目となります。長年積み重ねたデータは、日本の乗馬界には非常に少ないのが現状でして、これを有効活用しない手はないと思いました。そこで別紙に過去のフェイバリットホースランキングをグラフにして、つぶやいてみることにします。グラフはこちら>>

 第5位は、La Tigre Del Cieloです。エルドラドランチの名レンタル馬ということもあり、PRBC所属のエルドラドランチメンバーにはお世話になった選手も少なくなく、前述に通り「マインド」について高評価を付けやすい馬だったのでしょう。
 実際には競技会での様子が審査対象ではありますが、そうであっても落ち着いているマインドは投票者には余りあるほど伝わったと思います。
 彼女のSireはNRHA 1million Dollar Sire(産駆のNRHA大会賞金獲得総額100万ドル以上)Gallo Del Cieloで、海外においても産駆がノンプロのクラスで活躍しています。

 3位が2頭選出されましたので、4位はありません。
 3位の2頭の内1頭は、フェイバリットホースでも何度も優勝しているEighty Six Classicです。
 21歳という年齢のせいもあって、パフォーマンスの切れ味は年々衰えておりますが、それでもReining Open DVでは袴田桂子選手のショーイングのインパクト、特に馬場コンディションに影響されないスライディングストップもあり今尚上位にいる名馬です。この馬はAQHA Congress Non Pro Futurityで優勝している世界的な経歴を持っています。

 もう1頭の3位タイは、例年からの大躍進でSpooks Serenadeがランクインしました。
 PRBC公認大会2021年度からの参戦で瞬く間にベスト3に入りました。実は国外でも珍しい組み合わせの血統でして、Grays Starlights系とHollywood Dun It系の組み合わせはNRHAの歴史の中でもあまり活躍して来ませんでした。言い換えれば日本独特のブレッドとも言え、世界的に珍しいブレッドの活躍馬となりました。言うまでもありませんが、Reining Non Pro DV での土岐田藍選手の活躍が得票数をあげたことでしょう。この馬の産駆が既に誕生していますので種牡馬としての活躍も期待します。

 単独2位となりましたのは、Moonlights Sailorです。
 前年も書いておりますが、Topsail WhizとShining Sparkの組み合わせは、Magic Crossと呼ばれるほど優秀な名馬が世界的に数多く産出している組み合わせです。
 スピンとストップの迫力は素人目にも十分伝わってくるのは言うまでもありませんし、それが得票数の証明ではないでしょうか。今後1位となるには、やはり主戦場であるNon Pro DVでの競技成績にかかっているでしょう。ただ、グラフを見ていただけたら分かると思いますが、Moonlights Sailorがフェイバリットで得票数が伸びたのはReining Non Pro DVの参戦、活躍から急激にランキングが伸びたのでした。したがってこの結果もオーナーである石山真実選手の活躍があってこそでした。

 最後に1位となりましたのは、Just Dunitです。
 2019年にPRBC、そして国内戦初参戦からフェイバリットでは1位と2位以外に獲った事が無いというほど、オーディエンスにもインパクトのある名馬と言えます。
 Hollywood Dun Itの直子で、DamはSmart Chic Olenaの直子という世界レベルの名血です。
 2位のMoonlights Sailorにも言える事ですが、ノンプロクラスの参戦、結果のみが得票数につながるかというとそうではないようです。
 例えばLa Tigre Del CieloやEighty Six Classicは、老齢もありパフォーマンスの精度は落ちてきています。それに対してJust DunitやSailorに関しては主戦場においての競技成績やパフォーマンスは、Non Pro DVでは奮ったパフォーマンスをしているかと言えばそうではなく、それでいて得票数があるのです。それはどういうことかと言うと、パフォーマンスのレベルそのものは落ちていないことをオーディエンスは知っているからなのです。
 それはODB Ancillaryでのショーイングが物語っていて、乗りようによって良いパフォーマンスをするのを見ているから、この2頭にはパフォーマンスのレベルは維持されていると判断され、上位にいるということなのです。
 言い換えれば、今後のフェイバリットはNon Pro DVの結果が大きく出れば大きく順位はひっくり返ることを意味しており、その証明は3位タイのSpooks Serenadeがしたのではないかと思います。

   以上の見解となりました。

 ランキングのグラフを出した理由は、これを通してその馬の成長や、躍進、下降、その馬のエリートぶりと、色んなことが読めると思います。こういったグラフを出せるのは長年やってきた歴史が無ければできない芸当です。続けてきた歴史がなければすることはできません。

 これは、本イベントの意味するところではないかと思います。1年1年やり続けなければ積み重ねることはできませんが、これからも1年ずつ積み重ねるからこそ、また来年は面白いデータが生まれ、多くのブリーダーやトレーナーは勉強することができるのです。
 皆さんも投票を楽しんでやってはいかがでしょうか。

2022年10月10日
PRBCトレーナー委員長 土岐田 騰馬

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