PRBC
パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ

*競技結果
 ODB Ancillary
 5/27(木)
 5/28(金)
 5/29(土)

*大会レポート


開催にあたり

大会要綱

タイムテーブル

エントリーリスト

The 38th EWPC Congress '21
大会レポート

 第38回を迎える本大会は、例年6月の開催であったが、梅雨のシーズンを避けるために約1ヶ月開催時期を早めて開催されたようであった。しかし、今年は歴史的に梅雨入りが早まったようで、天候が心配される中で初日を迎えたのであった。

 The Day 1st    5月26日(水曜日)

 Paid Warm Up

 ベストコンディションの中で、7頭のショーホースのスクーリングがスタートして、各々のショーホースの問題点に合わせたプログラムが展開した。

 One Day Before Ancillary

 Green DV

 本大会初参戦の3頭のエントリーがあり、Hollywood Del Cielo 大澤 裕紀が(福島県)58.5ポイントで優勝した。

 Non Pro DV

 Gold Flashy Jac 小林 孝之(千葉県)は、スコア65.0ポイント、ショーアリーナのロケーションや雰囲気の中で、馬のとるべき態度を勘案したプログラムであった。

 Open DV

 Senoritas Nicky 土岐田 勘次郎(千葉県) Owned by 石山 尚子(千葉県)スコア70.0ポイントで優勝し、ショーサワー克服のためのプログラムであった。

 The Day 2nd     5月27日(木曜日)

 Non Pro DV 1st Go Round

 トップに立ったのは、Moonlights Sailor 石山 真実(千葉県) スコア214.5ポイントで、スピーディなスピンとストップで+得点を稼ぎ出した。これに続いたのは、La Tigre Del Cielo 土岐田 藍(千葉県) スコア210.0ポイントで、無難にアヴェレージ得点をマークして優勝圏内に駒を進めた。
 ディフェンディングチャンピオンのTomorrow Morning Caf 落合 身知子(埼玉県)は、スコア208.5ポイントで、落ち着いた馬の態度が見られたパフォーマンスでほぼアヴェレージ得点をマークし、ギリギリ優勝圏内に踏みとどまった。

 Open DV 1stGo Round 

 Just Dunitの定席となっていたのを躱してトップに立ったのは、久々にコンビを組んだEighty Six Classic 土岐田 勘次郎 Owned by 磯野 ひろ子 スコア217.0ポイントで、スムースなスピードコントロールとエキサイティングなストップのパフォーマンスであった。
 そしてこれに続いたのは、やはりJust Dunit 土岐田 騰馬(千葉県) Owned by石塚 泰子(千葉県) スコア215.5ポイントで、トップとわずか1.5ポイントのビハインドであり挽回はそれほど難しくない位置につけた。
 このクラスは、Just Dunitの独壇場の感があったが、往年のトップランナーであったEighty Six Classicの台頭により、最終日どちらに軍配が上がるか楽しみとなった。

 The Day 3rd    5月28日(金曜日)

 Ancillary Class

 Ltd Non Pro DV

 La Tigre Del Cielo 林 雅子(東京都) スコア135.0で、ストップも外さず、チェンジリードもコレクトで高得点をマークし見事優勝を飾った。

 Open DV

 2頭のエントリーで、どちらの馬も本番に向けて問題の矯正を主たる目的にしたパフォーマンスであった。
 そこで、71.5ポイントをマークして優勝したのは、Senoritas Nicky 土岐田 勘次郎 Owned by 石山 尚子であった。そして、もう1頭のJust Dunit 土岐田 騰馬 Owned by 石塚 泰子は、最初からトゥーハンドのショーイングで、本番に向けてランダウンやコンセントレーションの矯正に終始した。

 Green DV

 このDVは、4エントリーのライダーが初参戦であったが、それぞれのライダーに緊張を感じさせる場面があったが、それぞれの孤軍奮闘するバイタリティは、必ずや将来を約束させるに足るものであった。
 そんな中で、Hollywood Del Cielo 大澤 裕紀(福島県)スコア192.5ポイント、初参戦ながらストップは外さずコレクトパターンで無難にこなして見事チャンピオンの栄冠に輝いた。
 そして、リザーブチャンピオンに輝いたのは、同じ馬であるHollywood Del Cieloに騎乗してスコア169.0ポイントを獲得した北野 はぎえ(東京都)で、サークルで少しアウトオブコントロールに陥ったところが見受けられたが、これを乗り越えて見事に手中に収めたパフォーマンスであった。

 The Day Final  5月29日(土曜日)

 朝から上天気で、グランドコンディションも回復しほぼベスト状態で最終日を迎えた。

 Non Pro DV 2nd Go Round

 ドロー抽選の結果は、1st Sectionに2/3位につける馬が入り、トップに立っているMoonlights Sailorは2nd Sectionに入っていて、プレッシャーのかかる大一番に向けて、このドローがどのように作用するかとオーディエンスの興奮が感じ取れる。

 先ず1st Sectionで波乱が起きた。
 1stGoで3位につけていたTomorrow Morning Caf 落合 身知子は、ほぼエヴリマヌーヴァー+1/2の素晴らしいパフォーマンスを見せていたが、パターン10の落とし穴に引っかかって、最後のストップの後にバックアップをしてしまってペナルティー0、敢え無く撃沈。

 続くLa Tigre Del Cielo 土岐田 藍は、果敢に攻めたパフォーマンスで212.0ポイント トータル422.0ポイントをマークして、暫定一位につけたのであった。

 そして、オーディエンスは固唾を呑み、いよいよ2nd Sectionの開幕となった。

 1stGoでトップスコア214.5ポイントを叩き出しリーディングホースであるMoonlights Sailor 石山 真実のランインがスタートした。
 1stStop +1/2・ RS +1・ LS+1・RC 0・LC 0・LR +1/2・RR +1/2・S +1/2 Total 74.5 といったパフォーマンスで、オーディエンスは拍手喝采となるはずであった。
 しかし、観客席はシーンと静まりかえったままなのである。それは、左スピンで実は5回回っていたのであった。つまり、ペナルティースコアスコア0となっていて、優勝戦線では撃沈していたのであった。

 余談だが、コングレスのノンプロは、色々ハプニングが起きるのがジンクスにならなければいいのだがと心配になってしまったのである。

 Open DV 2nd Go Round

 +1サークル・+1スピンそしてディープストップと申し分のないパフォーマンスで、224.0ポイント Total 439.5ポイントとダントツのスコアで優勝したのは、Just Dunit 土岐田 騰馬 Owned by 石塚 泰子 で、Eighty Sixは、この牙城を崩すことはできなかった。
 このJustの優勝には、土岐田 騰馬の秘策があった。
 それは、前日のAncillary Classに見ることができる。
 ルール上は、Open DVは、ワンハンドのショーイングのはずなのだが、彼はペナルティー覚悟で、トゥーハンドで入場したのである。そして、徹底して馬の問題点の矯正をしたのであった。その結果この作戦が功を奏して2nd Goでの見事なパフォーマンスが展開したのであった。

 この点で、土岐田 勘次郎は作戦が未熟であったと云わざるを得ない。何故なら、Eighty Six Classicは、ランダウンでアウトオブコントロールと見なされ得点を伸ばすことができなかったからである。
 Eight Six Classic 土岐田 勘次郎 Owned by 磯野 ひろ子 212.0 Total 429.0ポイントで、Re Championに甘んじる結果となった。

 そして、3位となったのは、Spooks Serenade土岐田 騰馬で、215.5ポイント高得点をマークしてTotal422.0ポイント、この馬のマインドの良さを如何なく発揮したパフォーマンスであった。

 Team Roping Dummy Header Non Pro DV

 石山 真実は、スィング/スローイング・キャッチング・ダリー全て+1、切れ味の良いパフォーマンスで、73.0ポイントマークして決勝戦に駒を進めた。
 そして、前回決勝戦に駒を進めた増田 明子(千葉県)は、残念ながらキャッチングを失敗して、決勝戦に残ることはできなかった。
 小林 孝之と土岐田 騰馬が71.5ポイントの同点となり、ともに決勝戦に駒を進めた。

 決勝戦は、石山 真実・小林 孝之・土岐田 騰馬の3人が競うこととなり、石山 真実が、切れ味の良いスィングとスローイング、そしてパーフェクトなキャッチングで73.0ポイントをマークしてチャンピオンに輝いた。

 「編集後記」

 木曜日に雨が降り金曜日までは悪コンディションになってしまったが、最終日にはベストコンディションになったのは幸いであった。
 今大会には初参戦のショーホースとライダーがいて、常連のライダーにとっていい刺激となったのではないだろうか。また、初参戦のライダー達には、ショーイングのカルチャーを感じたり理解されたりして、次なる展開を期待したいものである。
 レイニングホースは、世界的に共通のルールでオペレーションされるものなので、ある意味世界共通言語でコミュニケーションできるものなのである。
 日本のクォリティが将来、世界のスタンダードといえるものに発展したいものである。