PRBC
パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ

*競技結果速報
 10/7(金)
 10/8(土)
 10/9(日)

*大会レポート


大会要綱

タイムテーブル

エントリーリスト

The 4th Pacific Breeders Circuit Final Scene '11
大会レポート

 大雨の後の開会となったので、大会初日は良い天気に恵まれたものの、馬場コンディションは不良な中で開幕した。
 結局大会を通じて良い天気に恵まれて、初日午後には、やや重 馬場状態まで回復し、2日目からはベスコンディションで競技することができた。

 

 ランインのパターンでInt NP DV / NP DVの1st Go Roundが始まった。

 NP DVは、サークルでプラス得点を獲得した Caf King Jac北村康男選手がトップに立ち、追随したのがDreams Of Chics と新井俊一選手と、La Tigre Del Cielo と石山真実選手で、ちょっと違った味を見せたのがこのTigre と石山のコンビで、何時もだとやや荷の重そうな感想を抱かせてしまうショーイングだったのに、メリハリがありしかも手の内に馬を納めて良くコントロールされているような演技だったので、2nd Go の期待が膨らんだ。

 Int NP DVは、Chics Smart Fine とウエスタン安藤選手が、馬の最も良いところを引き出してトップにたった。ショーホースとして最も求められるマインドの落ち着きと確実なパフォーマンスを、如何なく発揮しての演技だった。

 Jr DVは、Caf Jennyと土岐田 騰馬選手が、更にチューンナップされたパフォーマンスを見せて、順当にトップを堅持した。

 Open DVは、土岐田 騰馬選手のオンステージといった感があって、トップに立ったのが、スタイリッシュなサークルのスピードコントロールで魅了するパフォーマンスでLil Ruf Whipがトップスコアを叩き出し、これに続いたのがJac In The MoneyとCatman Pine が、2位タイのスコアで続いた。

 大会2日目は、天気も良くベストコンディションの馬場で迎えられた。

 Ancillary Class 

 Ltd NP DV は、エントリー選手がニューパターンを披露して、観衆の笑いを誘っていて、密かにリベンジを誓っているようであった。

 NP DVは、Roosters JJと藤田 生世選手が、1年ぶりの参戦でどれほどの進化を見せるのか、観衆の誰もが期待しているようで、その期待通りのパフォーマンスで見事チャンピオンの座についた。

 Ltd NP DVは、石山尚子選手とLa Tigre Del Cielo が多少小さなミスが見受けられたものの著しい上達を発揮して、見事栄冠を手にして真新しいチャップスがこれを更に引き立てていたようだ。

 Open DV の 2nd Go Roundは、土岐田 騰馬選手の座を誰が揺るがすのかといった感じでスタートしたものの、トップにいたLil Ruf Whip がオフパターンを犯して脱落し、一気に挽回を狙って逆転優勝を果たすべく望んだWhiz Tariも思ったほどスコアが伸びず、やはり土岐田 騰馬選手のオンステージになって、Catman Pineが高得点を叩きだして、この馬にとっても以前にJr DVで、チャンピオンのなったこともあったが、その時は本命馬がミスを犯して運良く手にしたようなものであったので、本当の栄冠を手にすることができたのだった。
 更に、Jac In The Moneyがこれを逆転するかと期待されたものの一歩及ばなかった。

 大会最終日

 No Pro DVの2nd Go Round は、La Tigre Del Cieloと石山選手のコンビが、140点の高得点を叩きだしたもののトップには及ばず、2位に付けていたDream と新井選手も手痛いミスを犯して振るわず、見事ノンプロ日本一の座に輝いたのは、1st Go 2nd Go Caf king Jac と 北村康男選手が、プラス1のスピードコントロールで観衆を魅了しての優勝を果たした。

 Int NP DVは、見事なルーズレインでのパフォーマンスを見せて、ウエスタン安藤選手とChics Smat Fineが順当にチャンピオンの栄冠を手にした。そして、表彰パーティでは、来期にノンプロ昇格を誓っていたのが印象的であった。

 Jr DVは、Caf Jennyと土岐田 騰馬選手が、更なる進化をしたパフォーマンスで、スピン、サークルにおいてイージーにプラス得点を獲得し、馬場コンタクト外さないストップができれば優に73 74点の取れる可能性を残しての優勝であった。

 Team Roping Dummy Header

 Green DV は、キャッチングをミスするローパーが沢山いた中で、フィギュア8のキャッチロープを見せてプラス得点を稼いで、土岐田 藍選手が2度目のチャンピオンに輝いた。

 Non Pro DV は、事前に絶好調の様相を呈していた新井俊一選手が、残念ながらルーズキャトルで脱落、定石であったRowdy 長谷川選手は、キャッチングでプラス得点がとれず脱落、ファイナルの残ったのは成長著しいがこのところ不調に喘いでいた小林孝之選手と、佐々木寧選手が、会場入りしてからのフォーム改造を果たして高得点をマークした二人で、決勝戦を戦うこととなった。

 そして決勝戦は、佐々木選手がルーズキャトルで脱落、ファイナルシーンのチャンピオンと2011年のグランドチャンピオンを同時に手にしたのは、小林孝之選手で、順当な結果となった。

 このことによって、小林選手は、コングレスを除く3大会のPBCにおいて、全勝の快挙を成し遂げたのであった。

 そしてこの結果は、日本におけるローピング史上の新たな幕開けを意味するものとなった。それは、これまでローピングヘッダーノンプロDVのグランドチャンピオンを独り占めしてきたRowdy 長谷川選手がその座を明け渡すことになって、小林孝之選手がこの座に付く瞬間を迎えたのであった。

 日本におけるローピングの社会は、とても小さいサイズでしかないものだが、そんな小さなコミュニティの中でも、一人カウボーイの世界を実践すべく単独で、長い間その技術を全うしてきたのがRowdy 長谷川選手で、これを競技大会の形式になったのは歴史的に短いが、日本でローピングが始まってからを振り返れば、長きに亘ってRowdy選手が弛まざる研鑽の賜で、彼を抜きにしては語れないほどの存在で、これまでの3年間グランドチャンピオンを独占してきたのは当然とも言うべき出来事であった。
 しかし、小林選手がファイナルシーンにおいてチャンピオンに輝いた瞬間に、新しい歴史の幕開けを迎えたのです。

 ローピングを志す選手は、Rowdy 長年の労苦に感謝と敬意を持つべきで、この節目となる瞬間を軽視することなく、更なる技術の革新と普及発展によって、日本の技術レベルを以て、世界に誇る日を目指すべきではないだろうか。