PRBC
パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ

*競技結果
 4/23(木)
 4/24(金)
 4/25(土)

*大会レポート

Competitions report


開催にあたり

大会要項

タイムテーブル

エントリーリスト

The 8th Pacific Breeders Circuit 1st Scene '15
大会レポート

 PRBC(The Pacific Riding Horse Breeders Community)にとって、第8回目に当たる2015年のショーシーズンがスタートした。

 PRBCの7年間の歴史は、歴史と云うほど長いものではないが、様々な物語を紡いできた。

 ライダー部門では、3,000万円ライダーが二人 土岐田 勘次郎と土岐田 騰馬が誕生し、1,000万円サイヤーが、3頭 Topsail Whiz・Chics April Fool・Gallo Gold Codyで、内Chics April FoolとGallo Gold Codyの2頭は、日本国内のブリーディングサイヤーである。

 更に、1,000万円 Dam(繁殖牝馬)が2頭誕生していている。Riba Jane JacとBear Paw Fifityである。

 さて、開幕初日の4月23日(木)は、天気はいいものの昨夜までに降った雨で馬場は不良コンディションでのスタートとなった。

 The Day 1st 4月23日(木曜日)

 Non Pro DV 1stGo Round

 続々と大きなミスが生まれて、とても低いスコアの争いとなってしまった。
 そんな中トップに立ったのは、Senoritas Nicky と 石山 真実(千葉県)で、これに続いたのは、Brighten Gold と朝倉 洋子(福岡県)で、今年は九州より初戦から参戦である。そして、3位に付けたのがBlack Cafと 落合 身知子で、この選手は今年から新しい馬での参戦であった。

 馬場コンディションも足を引っ張ったのか、思ったようにスコアが伸びない上に、優勝候補筆頭のCaf King Jac と 小林 孝之(千葉県)は、無難な演技にまとめたものの少々力みがでたのかノースコアになってしまって、2nd Go Roundへ進むことができなくなって脱落、ダークホースとしてひょっとして優勝もあるかもと予想した人もいたGold Flashy Bear と 増田 明子(千葉県)は、5スピンで会えなく脱落となってしまった。

 そして、3頭が、多少スコアに差があるもの優勝戦線に止まったものの、この調子では得点0の人にも2nd Goのでき如何では、優勝の可能性が出てきた。

 何れにしても、最終日のゴーラウンドのできが、優勝を左右することとなって、2回走行のだからこそ益々中日の調整が重要となった。

 Open DV 1stGo Round

 トップに立ったのは、エントリーした馬が故障したため急遽出場したStyle With Me と 土岐田 勘次郎(千葉県)が213.0点をマークした。これに続いたのが、Gold Flashy Bear(Owned by 増田 明子)の210.5で、3位に付けたのがEighty Six Classic 208.5で、土岐田 勘次郎のワンツースリーとなり、同点3位にWhiz N Pepと土岐田 騰馬(千葉県)が付けた結果となった。

 不良馬場でも、迫力あるスピードコントロールとディープなスライディングが随所に見られ迫力あるパフォーマンスが繰り広げられたが、パターン8で、3周のサークルでラージファースト/スモールスロー/ラージファーストと一周毎にスピードと大きさを変えるサークルなので、スコアが出にくかったのかトップスコアが213.0で、2nd Go Roundのパフォーマンスに期待したい。

 

 The Day 2nd 4月24日(金曜日)

 天気良好馬場コンディションも申し分ない環境で第2日目を迎えた。

 第1競技は、Ancillary Class Open で、このクラスは、ライダーや馬のスクーリングに活用されることが多く、エントリーされた4頭ともショーイングにリスクがあり、これを改善しようとしていたようである。

 優勝したのは、Black Caf(Owned by 落合 身知子) と 土岐田 勘次郎で、緊張したショーペンでもライダーに対するコンセントレーションをキープできるよう調整しているようで、とても速いスピードサークルとランダウンが見られたが、スピンとリードチェンジでペナルティを期して、スコアは思ったほど伸びずアベレージの210.0であった。

 Ltd Non Pro DV

 優勝したのは、Brighten Goldと 朝倉 洋子(福岡県)で、馬を良くコンセントレーションさせて、このクラスでは抜群のコントロール精度を発揮して、見事に栄冠を獲得し、このクラスでは昨年末廣まどか選手がグランドスラムの偉業を成しているので、誰もが今年も九州勢が偉業を達成するのをふと頭に過ぎったのではないだろうか。

 そして、長年アンシラリーの女王であった、A Hollywood Hustler と 林 雅子(東京都)が、本戦で見事リザーブチャンピオンに輝いたのだった。

 The Day Final 4月25日(土曜日)

 Non Pro DV 2nd Go Round

 果たして誰の手に2015年の初戦に栄冠を手にするのかという期待で、ベストコンディションの馬場でスタート切った。

 1stGo Roundでは、1位2位3位のスコアに開きがあるものの、一発逆転のある様相を呈しているので、場合によっては1stGo Roundで得点0の増田にも可能性がある中で火蓋が切られた。

 Gold Flashy Bearと増田 明子は、スピードコントロールでプラス点を獲得し、そつないスライディングで、212.0点を叩き出して、3位入賞という起死回生の挽回を見せた。
 2位に食い込んだのは、アンシラリーでのスクーリングの効果が出て206.5点をだし、次の大会の優勝の可能性を大きくしたBlack Caf と落合 身知子(埼玉県)であった。

 Black Cafは、今年から落合とコンビを組んだが、この馬のポテンシャルはとても高くストップ+1、スピン+1の有望な馬で、今後の活躍が期待される。

 そして、見事初戦優勝という栄冠を手にしたのは、Senoritas Nickyと石山 真実(千葉県)で、この馬もスピンはイージー+1、サークルもまた+1/2はイージーなポテンシャルを持っているものの、コンセントレーションを維持することに難があるようで、ライダーの技量がとても要求されるようであったが、1stGoの貯金と2nd Goでコンタクトの取り方の工夫もあってか、馬の集中を壊すことなく演技して栄冠を手にした。
 ライダーの大きな成長やトレーニングの進化によっては、この馬の才能を花開かせるのは次の大会も知れない。

 Open DV  2nd Go Round

 このクラスは、ドロー1stで勝負あったかのように見えた。

 何故なら、 Eighty Six Classic(Owned by 佐藤 一彦) と 土岐田 勘次郎(ちばけん)が221.5というハイスコアをマークしたのだから誰もが思ったのではないだろうか。
 +1ストップ、+1スピン、+1サークルとこの馬の才能をマザマザと見せつけられる演技であって、マヌーバーの繋ぎにもっと馬のリラックスが見られればもっと高いスコアが期待できそうだ。

 しかし、大方の予想を裏切って、Style With Meと土岐田 勘次郎が217.0を叩き出して、トップタイに躍り上がったのである。
 この馬は、3歳時にアメリカのNRHA Futurity Open Final 18位で、Andrea Fappaniがトレーニングとショーイングをした馬で、今ではエルドラド ランチの練習馬となっているが、素性は大変な馬でその片鱗を見せつけられたようであった。
 サークルのスローダウンにもリスクなく熟知しているような反応で、ストップはとてもディープで他の馬の追随を許さないといった雰囲気さえ感じられた。
 
 そして優勝が2頭というPRBC始まって以来の出来事ができたのである。

 ライダーが違う人であれば、ランオフの状況であったが、トップタイのライダーが同じ人なので、ランオフなしでCo Championということで決着がついた。

 そして3位に輝いたのは、Gold Flashy Bearと土岐田 勘次郎で、定評のあるサークルのスピードコントロールで得点を稼いだものの、更に高い得点を稼ぐにはロールバックトスピンを改善しなければならないようであった。

 結果的に、今年の初戦オープンは、老兵土岐田 勘次郎の独壇場でフィニッシュした。

 それに、注目を集めた馬がいて、それはWhiz Sugar Dun(Owned by 袴田 桂子)で、トレーニングとショーイングとも土岐田 騰馬が当たっていて、これまでに見られないようなスタイリッシュなストップを見せていて、新しい時代がやってきたような感があった。

 Team Roping Header Non Pro DV

 練習風景では、更にレベルアップしたようで、特に石山 真実(千葉県)がスローイングといいキャッチポイントいい申し分ないローピングであった。
 そして1stChallengeでは、予想通り+1のキャッチポイントでトップスコアを叩き出したのは、石山 真実であった。
 これに続いたのは、石山の対抗馬であり昨年のグランドチャンピオンの小林 孝之で、スィングの調子が悪いのか+1/2程度のできであった。

 ファイナルに進んだのは、石山と小林の両名であったが、スィングが+1と言う域に達していなかったが、石山がダリーにまごつきが見られたのとキャッチポイントがこれまでと違って+1/2止まりで、手堅くまとめた小林 孝之選手がチャンピオンの座についた。

 2015年のシーズンでは、レイニング部門で画期的飛躍が見られるとのアナウンスがあって、2015年はなく3015年と一気に1000年進化したと豪語していたが、蓋を開けるとそんな結果にはなっていなかったというのが実際の感想だが、練習風景を見ると昨年までの景色とはまるで違うものが見えたのも事実であった。

 次の大会にその結実が見られるのではないかと期待して、本稿の筆を下ろすことにする。