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My Favorite Horse Ranking 2021について、一視聴者は語る
昨年から引き続き、原稿の御依頼を頂きまして僭越ながら筆を取らせていただく事となりました。
プロ云々というより、一視聴者として、本稿は書かせて頂きたいと思います。
先ず、本イベントはプロ・アマに関わらず本コミュニティ全員参加ということになっておりまして、PRBC発足時より長年在籍していらっしゃる方々はその趣旨を理解して参加していらっしゃるので、積極的にご参加頂いております。しかし、途中より参加された方や地方の方々にとっては、なかなか筆を取るのが重いようです。
結果発表の際の本イベント主催者であります、石山ノンプロ委員長のご挨拶で、本イベント開始時からも意見がありましたが、「他人の馬を評価するのは抵抗がある、審査項目が専門的過ぎて分からない」などと意見があり、これについては、今回投票に参加頂けなかった方々の理由については、やはりこれに当てはまることが少なくないのでしょう。
しかし、本イベント発足の理由は、よく馬について理解を深めて頂くというのが趣旨であります。
例えば、アマチュアのクラスで1頭の馬が優勝すれば、そのライダーを評価し、その馬を探してきてくれた方や、繁殖生産して頂いた方に注目が集まるでしょう。
表面上の関心はそこに集中するのでしょうが、実際はそんな表面上の理由だけが勝因ではなく、ブリーダーやトレーナー達の先見の明を見据えての結果に違いありません。
それは馬体のバランス(カンファメーション)であり、馬の賢さや精神(マインド)であり、ポテンシャル(各演技項目のレベル、潜在能力など)といったことがよく見られていて馬をピックアップされているのです。このランキングの項目にはありませんが、それは血統や、両親の血統の組み合わせや、仔馬時の飼い方、育て方などが何年にも渡って、積み重ねられ、今の結果に至っているのです。
こういった奇跡がいくつも重なっていることを、我々は知らないでも生活していけますが、知っているのと知らないのでは、全く違う世界で過ごしているのも同然のことなのです。
前置きが長くなりましたが、今回参加できなかった方々は、つまらない理由は一先ず置いておき、このイベントを通して一味違った馬の面白さに触れてみてはいかがでしょうか。
それでは本題へと移ります。
第5位となりましたのは、本イベント初ランクインとなりましたSpooks Serenadeです。
SireはSpooks Catfishでさらにその父はNCHAにおいて8Million Dollar SireのGrays Starlightです。このGrays Starlightは今のNRHAのTop Stallion達、例えば、Smart Spook・,Spooks Gotta Gun・Spooks Gotta Whizなどに血が受け継がれています。
DamはNRHA 6million Dollar SireのHollywood Dun Itの直子です。
抜群の血統だったにも関わらず、なかなか本戦出場が叶わなかったスタリオンでしたが、遅咲きのデビュー戦が本年となりました。出てきて早々にオーディエンスにとってパフォーマンスのインパクトが大きかったのは、初ランクインしたことからも十分伺えるものと思います。今年は彼の初産駒も誕生し、ブリーディングスタリオンとしての評価にも注目が集まることかと思います。
第4位はMoonlights Sailorで、一昨年から頭角を現したトップノンプロホースの1頭です。
高速スピンとビッグストッパーの印象が強く、オーディエンスへのインパクトがとてもあるのでしょう。サークルでのプラス獲得が課題のようで、もしそれが完成したら敵なしの印象です。
余談ですが、この馬のSireはShining Spark系でDamはTopsail Whizの直子です。このShining SparkとTopsail Whizの組み合わせはアメリカだとMagic Crossと言われる程の良い組み合わせだと言われています。その組み合わせで有名なうちの1頭がNRHA 4Million Dollar SireのWalla Walla WhizでSireがTopsail Whiz、DamがShining Sparkの直子です。
第3位はEighty Six Classicです。
このイベントはあくまでその年の様子を審査するので、これまでのショーレコードは反映されませんが、今年で20歳となるにも関わらず高評価を得ているのは信じられないことです。また、アマチュアクラスでも活躍をしていることから見ても、文句無く高評価の投票をしやすいのでしょう。ちなみにこの馬は2008/2012/2013/2015/2016/2017/2018とアマチュアとオープンクラスで8回ものグランドチャンピオンホースとなっているスーパーホースです。
第2位はJust Dunitです。
2019年のWJCがPRBCそして国内戦のデビュー戦で、瞬く間に2019年、2020年とMy Favorite Horse 2年連続1位となりました。
特にスピンは国内戦デビューから常にプラス1、もしくはそれ以上をマークしており、スピンのファンが数多くいる馬です。
2020年はオープングランドスラムで、オープンクラスは6連勝を達成しました。アマチュアクラスではオーナーはまだ馬暦が浅いものの、ワンハンドに参戦し昔からレイニングをやっているものにとっては、信じられないことですがスコアを獲得し、ノンプロDVでも入賞県内に絡み始めています。
実は血統もすごいぺディグリーで、NRHA 6 Million Dollar SireのHollywood Dun Itを父に持ち、Damは6million Dollar SireのSmart Chic Olenaです。
最後となりますが第1位はLa Tigre Del Cieloとなりました。
この馬はエルドラドランチのレンタル馬で、おもにグリーンクラスを主戦場において何人もの初心者にバックルを取らせてきた名馬ですが、Non Pro ライダーの土岐田藍選手の自馬の故障により、同馬で今年は参戦することになりました。
グリーンクラスでの職人ぶりを毎年発揮していたこともあり、少なからず毎年本ランキングには顔を出していた馬でしたが、藍選手の活躍を見て高齢にも関わらずハイスコアを叩き出して魅せたのが、オーディエンスにとって評価せずにはいられないといった現象を起こしたのではないでしょうか。
因みにこの馬は外産馬ですが、1歳で輸入され、サドルブレーキングからパフォーマンスのフィニッシュトレーニングまでエルドラドランチで作られた馬です。
SireはNRHA 1million Dollar SireのGallo Del Cieloです。
以上の見解となりました。
投票しやすい馬とは何なのかと思うと、色んな要因が考えられますが、1つ上げるとすればパフォーマンスにおいてインパクトのあることではないでしょうか。
ノンプロが乗っても好成績といった事が大きいようで、プロが乗るよりもアマチュアで好成績を出している馬の方が身近に感じ、それでいてパフォーマンスやマインドについてシンプルに採点しやすいのでしょう。
カンファメーションについては勉強しなければなりません。クビや背中の長さ、アシ付きや真っ直ぐかどうか。
ですが、分からないと諦めるのは簡単ですが勉強していけばいずれ採点もでき、評価に迷いがなくなります。
間違っていても先ずは、やってみて採点してはいかがでしょうか。
きっと面白い世界がそこにあると思います。
拙い内容でしたが、御拝読頂きありがとうございました。
2021年10月吉日 |
PRBCトレーナー委員長 土岐田 騰馬 |
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