天高く馬肥ゆる秋、皆様におかれましては、ますますご健勝の事と存じます。
2015年 PRBC Final sceneは今月11日に終了し、2015年私が選ぶ馬(My Favorite Horse Ranking)が決定致しましたので、結果を発表し、ご報告申し上げます。
2015年私が選ぶ馬(My Favorite Horse Ranking)も、6回目を迎える事が出来、ひとえに皆様のお力添えとご協力によるものと、心より感謝すると同時に、御礼申し上げます。また、お忙しい中FAXで投票頂いた方々、誠にありがとうございます。
今年PRBCサーキットに参戦した30頭を各自の基準に基づき、各項目5点満点で評価して頂いた結果です。今年はPerformanceをspin、circle、stop rollbackに分け、Mind 、Conformationの計5項目について26名の方から投票頂きました。
2015年エントリーした30頭の馬は、国産馬25頭、輸入馬5頭でした。
年齢分布は6歳から23歳と幅広く、6歳から9歳が16頭、10歳から15歳が9頭、16歳以上が5頭でした。
総合TOP10の10頭は国産馬6頭、輸入馬4頭で、国産馬のSireを見ると、Chips April Fool(2頭)、 Cajuns Moonshine (1頭)、 Dun It Little Lena (1頭)、Eldorado Cody (1頭)、Wish Whiz(1頭)、でした。
2015年の総合1位に輝いた馬はEighty Six Classic(佐藤一彦)で、484ポイントでした。
Eighty Six Classicは、「全てのパフォーマンスが優れている、ダイナミックさがNo1、少しピリピリしているがストップが美しい」などのコメントと共に、総合ポイントが484、更には、spin 103ポイント、circle105ポイント、stop rollback109ポイントとパフォーマンスの3部門の1位を総なめにしました。また、Conformation 90ポイント 2位と言う結果でした。
2015年Eighty Six Classicの活躍は、目を見張るものがありました。オープンディビジョン(OPDV)で土岐田勘次郎さんがこの馬で、年間サーキットを全戦優勝の偉業を成し遂げ、グランドスラムグランドチャンピオンに輝きました。 Eighty Six ClassicのMy Favorite Horse Rankingは、2012年は20位、2013年11位、2014年15位、から今年大きく飛躍し、皆様から支持され、2年連続で1位だったCaf King Jac(小林孝之)を抑え、華々しく1位に輝きました。
第2位になったCaf King Jac(小林孝之)は「ナイスノンプロホース、グレートなマインドと高いパフォーマンス、グレートホース、マインドが安定してショーイングのリスクが無い」のコメントと共に総合ポイント474でした。総合の1位をEighty Six Classicに渡したものの、Mindでは102ポイントの票を確保し1位、circleでは100ポイントで2位、stop rollbackでは105ポイントで3位、Conformationでは85ポイントで5位、となりました。今年のCaf King Jacの成績は、小林孝之さんがノンプロディビジョン(NPDV)でEWPC、WJCで2位、FINALで3位の成績でした。
第3位になったStyle With Me(SWM Syndicate)は、「安心して騎乗出来る、誰が乗っても反抗が無い、ディープなストップ、ビューティフルストップ、オールマイティにグレートホース」のコメントと共に総合ポイント472とわずかの差で3位となりました。コメントにもある様に、別格のストップを持つStyle With Meは、stop rollbackで109ポイントとEighty Six Classicと同点の1位でした。また、Conformationでは90ポイントの3位でした。Style With Me は今年OPDVでEighty Six Classicと毎回互角に戦い、ファーストシーン(1st)で同点の1位、EWPCでは0.5点差で2位、ファイナルシーン(FINAL)では惜しくも、NO SCOREとなってしまいましたが、やはり同点の点数を出していました。また、グリーンディビジョン(GRDV)ではEWPCで諸岡辰浩さんが1位、FINALで磯野ひろ子さんが2位の結果を出しました。今年の My Favorite Horse Rankingは昨年7位から大きく順位を上げる結果になりました。
第4位になったShesa Reincarnation(SR Syndicate)は447ポイントで、今年も2014年同様総合4位でした。「誰が乗ってもイージーコントロール、全てのマヌーバーで安定を感じる、オールマイティーグレートホース」のコメントを頂きました。またspinでは105ポイントの票で3位、stop rollbackは99ポイントで同点4位となりました。18歳で今なお活躍し、リミテッドノンプロディビジョン(LTDDV)で川畑弘清さんが2回優勝し、この結果川畑弘清さんとShesa Reincarnation はLTDDVの今年度のグランドチャンピオンとなりました。また1st ではLTDDVで長谷川里絵さんが、OPDVではEWPCで袴田桂子さんがそれぞれ3位につけました。
第5位になったBlack Caf(落合身知子) は「高速スピン、ディープストップ、+11/2の美しいスピン、超スローサークルが好き」のコメントと共に446ポイントを獲得しました。コメントに表されている様に、spinでは103ポイントでEighty Six Classicと同点の1位でした。今年落合身知子さんがNPDVの1stで2位、EWPCで3位、土岐田勘次郎さんがOPDVのFINALで3位の成績を収めました。FINALでのOPDV、NPDV落合身知子さんの+1のスピンは記憶に新しいものです。
総合5位から10位までの5頭のうち特記すべきは、4頭が今年初めてMy Favorite Horse TOP10入りした馬だったことです。総合6位(Mind部門5位)Dancehall Sally(DS Syndicate)、総合7位(circle部門4位) Dunit Pepper Doll(CLOUD NINE)、総合8位(spin部門4位、Conformation部門4位)Smart Son(宮下月見)、総合10位(stop rollback部門4位)Whiz Sugar Dun(袴田桂子)の4頭が初めてTop10入りを果たしました。この馬達の活躍も目覚ましく、Dancehall SallyはOPDVでは土岐田騰馬さんがWJCで3位、FINALで2位の結果を出し、GRDVでは WJCで諸岡辰浩さんが優勝、FINALで松本則子さんが3位の活躍でした。
Dunit Pepper Dollは昨年LTDDVで末廣まどかさんがグランドスラムグランドチャンピオンになっている馬です。今年の活躍も素晴らしく、末廣まどかさんがNPDVでWJC優勝、FINALで2位、木崎亜依さんが2大会GRDVで3位、また3大会LTDDVで3位を獲得し、昨年のMy Favorite Horse12位から大きく順位を上げる結果になりました。23歳最高年齢のSmart Sonは「年齢を感じさせないパフォーマンス」と評価され今なお、キレのあるスピンで我々を魅了してくれました。宮下月見さんがFINALのLTDDVで2位の成績を収め、やはり昨年27位から大きく順位を上げました。Whiz Sugar Dunは「スタイリシュストップ、ディープストップ、これからどれだけ成長するか楽しみ」など今までにないストップのスタイルや、新たなページを感じさせるコメントと共にランクインしました。今年の成績は、OPDVで各4大会、土岐田騰馬さんが4位の成績を収めました。総合9位のMoonshiney Pine(石山真実)は「サークルと伸びてゆくランダウンが好き、goodマインド」のコメントと共にランクインし、今年、石山尚子さんがWJCのNPDVで3位になりました。
各部門別では、総合TOP10の馬がほぼ上位5を占めましたが、spinではGolden Amber Jac(山口信介)、Senoritas Nicky(石山尚子)が93ポイントで5位に入り、Golden Amber JacはWJCのOPDVで古川芙三子さんが2位に、Senoritas Nickyは1stのNPDVで石山真実さんが優勝しました。Dreams Of Chics(7th Heaven)が85ポイントで7位(stop rollbackで85ポイント同点8位)となりました。今年のWJCのLTDDVで大野城児さんが2位の成績を収めました。circleではGolden Flashy Bear(増田明子) 94ポイントで5位に入りました。今年のGolden Flashy Bearの活躍は目覚ましいものがあり、増田明子さんが、EWPCおよびFINALのNPDVで優勝、1stでは3位、土岐田勘次郎さんが1stのOPDVで3位になりました。この結果、Gold Flashy Bearと増田明子さんはNPDVのグランドチャンピオンに輝きました。またMindも83ポイントで5位に入りました。
stop rollbackではPrimary Dunits(岡崎喜一)が84ポイントで10位となりました。Primary Dunits の今年の成績は、目を見張るものがあり、GRDVで優勝1回、2位が2回、LTDDVで優勝1回、2位が2回の成績で、この結果Primary Dunits と岡崎喜一さんはGRDVのグランドチャンピオンに輝きました。ConformationではA Hollywood Hustler(林雅子)が 98ポイントで1位を獲得し、Mind86ポイントで4位でした。今年A Hollywood Hustlerと林雅子さんは1stのLTDDVで2位の成績を収めました。Mind部門ではFifty Nifty Gold(岡田隆雄)が 95ポイントで2位に入り、今年OPDVのWJCで甲斐涼治さんが4位の成績を収めました。
6回目を迎えたMy Favorite Horse Ranking 2015年の投票は全頭の評価をして頂きました。
Performanceをspin、circle、stop rollbackに分け、Mind 、Conformationの計5項目で評価した結果、皆様の70%以上の総得点の票が入った馬がMy Favorite HorseのTOP3となりました。
一体良い馬とはどんな馬なの?と始めたMy Favorite Horse Ranking。奇しくも今年の総合1位のMy Favorite Horseは、2015年のサーキットOPDVの結果と同じになりました。
匠が選ぶ確かな品質「Kanjiro Tokita selection」
総合最高得点は、25ポイント中、20ポイントを獲得
20ポイント Caf King Jac、
19ポイント Eighty Six Classic、Shesa Reincarnation、
18ポイント Black Caf、Dancehall Sally、Golden Amber Jac、Moonshiney Pine、Style With Me、Whiz Sugar Dun
表彰式では、匠から、マインドの項目についても洞察が述べられました。単にマインドと言っても実際には4種類も分類する事が出来、外的要因に対して敏感か否か、ライダーに対する反応に対して敏感か否か、マインド一つを取っても、日頃我々が考えていると思っていた事が実は、もっと奥が深い事がある事が印象的でした。また、6回にして、ようやくMy Favorite Horseの各自の基準が確立しつつ、共有の価値観に近づいてきたのではないか述べられていました。
今年30頭の馬から、ご自身の基準で各項目を評価して頂いた結果、2015年のMy Favorite Horseが決定いたしました。
毎年進化していく馬達のパフォーマンス、“私が選ぶ馬My Favorite Horse”、自分の好きな気持ちが、ご自身で選択したひとつひとつが、2016年の愛馬との新たなる関わり方のヒントになれたら。お気に入りの馬のパフォーマンスはどれも見ていて美しく、カッコよく、素晴らしいもので私達に感動を与えてくれます。来年のサーキットも、ニューフェイスの馬達や益々進化した馬達のパフォーマンスで熱い闘いが繰り広げられ、私達を楽しませてくれると思うと、今から来年のサーキットが楽しみです。
益々この企画を良いものにしていきたいと思いますので、是非、忌憚の無いご意見をお寄せ戴けましたら幸いです。
これからも皆様の乗馬ライフが豊かで楽しいものになりますように。