PRBC
パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ

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The 1st Pacific Breeders Circuit Final Scene '08
大会レポート

 PRBC初年度の最後の大会となった「The 1st Pacific Breeders Circuit Final Scene 2008」。レイニングでは、Non Proディビジョンの北村康男が復活Vを果たす一方で、Greenディビジョンでは初参戦のウエスタン安藤がいきなりの制覇。チームローピングでも、Header Non Proディビジョンの佐々木寧が初の栄冠を手に入れるなど、新旧のヒーローが活躍し、2年目の大会レベルの向上を期待させる結果となった。

 1stと2ndの両Sceneで連覇したWhizamが欠場したレイニングのOpenディビジョン。その穴を埋めて余りあるパフォーマンスを披露したのが、土岐田勘次郎が乗ったEighty Six Classicだった。

 PRBCでは初のショーイングとなった1stゴーラウンド。パターン7のランインから、あいさつ代わりとなる深いスライディングストップを見せると、続く2本も見事に決めて好スタートを切り、その後も各マヌーバをまとめてトップスコアをマークした。

 2ndゴーラウンドでは、勝負を決めにかかった土岐田がパターン5でさらに攻めの演技を見せた。左右のサークルと左右のスピンの一つ一つを気合十分でこなして観客をひきつけると、スピードに乗ったフィギュア8から最後は迫力のあるスライディングストップを3本決めて締めくくった。スコアも213.0に上げて、他を突き放した。

 Junior Horseディビジョンは、7月の2nd Sceneで優勝を逃した、土岐田のWhiz In Fiftyが王座に返り咲いた。5月の「The 25th EWPC Congress 2008」も含めて今年3回目の優勝を果たし、今年のJunior Horseナンバー1を改めて証明した。

 1stゴーラウンドでは得意のスライディングストップが思うように決まらず、3点ビハインドの苦しい展開。しかし、2ndゴーラウンドでは、フィギュア8などの要所を締めると、最後のスライディングストップは1本ずつ迫力を増していくパフォーマンスで、意地を見せた。

 Non Proディビジョンは、本命視されながら、これまでの3大会でバックルを獲得できなかった北村とLa Tigre Del Cieloが、ようやく結果を出した。

 初日の1stゴーラウンド。2人のライダーが140.0以上のスコアを出し、ハイレベルな戦いが予想される中、最後に登場した北村は、得意のスライディングストップを3本決めて調子をつかむと、スピンでも攻めて勢いを増した。サークルも丁寧にまとめると、これまでの大会で敗因になっていたリードチェンジも難なく決めて、143.5のトップスコアをたたき出した。2ndゴーラウンドでは、ほかの馬がスコアを大きく崩す中、確実なライディングで逃げ切った。

 Int Non Proディビジョンでは、吉野勇とStyle With MeがEWPC Congressから数えて3連覇を果たした。これまでの大会に比べるとスコアは伸びなかったが、一つ一つのマヌーバをまとめ、大崩れしない着実な演技をすることが勝利への近道であることを示した。

 いきなり、超高速スピンを披露して観客の度肝を抜いたのが、PRBC初参戦となったLtd Non Proディビジョンの秋山尚とKitty Catalytic。パターン6の最初のマヌーバとなる右スピンで両ジャッジからプラス1のスコアを得ると、左スピンでもプラス1/2。左右のサークルもメリハリのあるショーイングで140.0を獲得し、レベルの高い戦いを制した。

 Greenディビジョンは、Chics Smart Fineに騎乗した安藤が、各マヌーバでこのディビジョンのライダーとは思えない、レベルの高いパフォーマンスを見せた。冷静で安定感のあるライディングを反映して、馬も終始落ち着いた雰囲気を漂わせた。初参戦ながら、「愛馬をより良きレイニングホースにする」というPRBCの理念を体現したショーイングは、絶賛に値する。

 今年の大会を締めくくるチームローピングでは、大波乱が起きた。

 Header Non Proディビジョンでは、ロープオフの末、佐々木が、日本のローピングをけん引し4連覇が確実視されていたROWDY 長谷川の牙城を切り崩した。

 長谷川が1投目で146.5を出すと、続く佐々木も同じスコアを出して観客を沸かせる。2投目も146.5で両者譲らず、ロープオフへ。これまでの大会で1度も外したことのない長谷川相手の戦いだけに、佐々木がパフォーマンスの中身で勝負するしかない。それも簡単ではないと考えられたが、結果は、佐々木が長谷川をわずかに上回るキャッチを見せて、スコアを147.0に上げ、接戦に決着をつけた。

 Header Greenディビジョンでは、4大会連覇がかかった小林孝之に西内高志が食らいついたが、最後は小林が順当勝ちした。1投目で最初に投げた西内が145.5のスコアを出すと、小林もすぐに同点スコアを出した。2投目は小林が外すまさかの展開となったが、ロープオフでは、実力差が結果に現れた。

 これで、PRBCが主催、公認する今年の4大会が終わった。勝負に勝った者、負けた者。大会に参加できた者、できなかった者。その思いも様々だ。

 しかし、勝負の結果や参加したかどうかよりも大切なのは、PRBCが発足した今年の1月1日と比べ、愛馬が少しでも良くなっているかどうかということだ。より落ち着いてパフォーマンスをできるようになったか、より従順になったか、スピンがスムーズになったか、そして、そもそも健康状態を保ち、肢を傷めたりたりしていないか----。こうした様々な点から、愛馬の現在の状態をもう一度よく検討し直し、反省すべき点は反省していきたい。

 馬は人を映し出す鏡だ。馬を通して自分自身を見つめ直し、今日からまた、馬と人の無限の可能性を追い求めていきたい。


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