PRBC
パシフィック ライディングホース ブリーダーズ コミュニティ

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The 1st Pacific Breeders Circuit 2nd Scene '08
大会レポート

 PRBCが主催する今年2回目の競技会「The 1st Pacific Breeders Circuit 2nd Scene 2008」は、レイニングのLtd Non ProとGreenの2ディビジョンでランオフとなるなど、これまでの大会からは一転、混戦模様の展開となった。その中から抜け出し、本来の実力を発揮して優勝回数を重ねるライダーがいる一方で、新しいヒーローも誕生、大会を大いに盛り上げた。

 Openディビジョンは、土岐田勘次郎が騎乗したWhizamが、3月に開かれた1st Sceneに続いて制し、敗れた5月の「The 25th EWPC Congress 2008」の雪辱を果たした。スタート直後からトップスピードに乗る高速スピンや、力強いランダウンからの長いスライディングストップは1stと2ndの両ゴーラウンドを通して健在。Congressでは、逆リードによるペナルティが大きな敗因となったが、今大会では、土岐田が攻めのライディングの中でも要所を押さえてペナルティを最低限にとどめ、高得点へつなげた。

 Junior Horseディビジョンは、1stゴーラウンドでオフパターンからスコア0を出して優勝戦線を離脱する馬が相次ぐ中、土岐田騰馬のGolden Shining Joeが、両ゴーラウンドとも確実にまとめ、初の栄冠を手に入れた。一つ一つのマヌーバはまだまだ未完成ながら、その落ち着いたショーイングぶりは次回以降に期待を抱かせるものだった。

 Non Proディビジョンは、5月のCongressで久々にチャンピオンの座に返り咲いたRowdy長谷川が愛馬Taris Peppy Joとともに、再び、王座についた。1stゴーラウンドからサークルやスピンで持ち前の安定感のある演技を見せ、140.5のトップスコアを出すと、2ndゴーラウンドではさらに果敢に攻め、他を突き放しにかかった。スコアは1stゴーランドほどには振るわなかったものの、そのまま逃げ切った。

 Int Non Proディビジョンも、Congress制覇の吉野勇とStyle With Meのコンビがまたも優勝。1stゴーラウンドでは3位だったが、2ndゴーラウンドで優勝を狙えるチャンスが訪れると、吉野は緊張感に負けずに丁寧なライディングを披露。チャンスを確実にものにする実力者ぶりを見せた。

 今大会を盛り上げたのが、同時に行われたLtd Non ProとGreenの両ディビジョン。本戦は接戦となり、いずれもランオフへ。

 Ltd Non Proは本戦で、小林孝之(Caffe Grande)と吉野芙美恵(Style With Me)が132.0で同点。ランオフでは、小林が落ち着いて愛馬をコントロールし、堅実な演技を見せた。不得意だったスピンも丁寧にまとめ、ストップも豪快に決めて、念願だったレイニングでのバックルを初めて獲得した。吉野は90度以上のオーバースピンをしてしまい、Congressに続く夫婦そろっての連覇は果たせなかったものの、1日に3騎乗をこなすオープンライダーばりのタフネスを見せ、年齢を感じさせなかった。

 Greenディビジョンでは本戦で、西内高志(Taketwo Callme Later)と赤澤正(Mr Topsail Whiz)が136.0で並んだ。ランオフでは、西内が攻めのライディングを見せる一方、赤澤は丁寧なショーイングを披露。結果は西内に軍配が上がったものの、見ごたえのある一騎打ちを演じた。

 チームローピングは小雨の降るあいにくのコンディションの中で行われた。雨で濡れたロープが参加者のロープさばきに少なからぬ影響を与えたものの、終わってみれば結果は順当。前の2大会を制した実力者たちが3回連続のバックル獲得を果たした。

 Header Non Proディビジョンでは、Rowdy長谷川が勝つのが当たり前といった余裕のロープさばき。毎回のことながら、背後に迫る若手ローパーに、あと一歩の悔しい思いをさせた。レイニングのNon Proディビジョンに続いて、2大会連続のダブルバックル。

 一方のHeader Greenディビジョンでは、小林孝之が1投目を外してヒヤリとさせたものの、2投目はプレッシャーをはねのけて決めた。貫禄のロープさばきで、レイニングでの初バックルに自ら花を添えた。

 本大会は梅雨のシーズンの中、にわか雨に見舞われた最終日の夕方以降を除いて、晴天に恵まれ、馬場のコンディションはほぼベストの大会となった。ただ、残念だったのは、5スピンなどのオフパターンによるスコア0が多かった点だ。5月のCongressから50日ほどしか日数が経っておらず、しかも、雨の影響であまり乗り込めなかったことが影響したと見られるが、そこはライダーの集中力でカバーしたいところだった。

 理想の乗馬社会の構築を目指して今年1月に発足したPRBCの主催大会も、残すところ10月のFinal Sceneのみとなった。最終戦はグランドチャンピオンの座をかけた戦いの場でもある。その日まで、あと3ヶ月。理想に恥じないショーイングを見せるため、各レイナーとローパーの挑戦はすでにスタートしている。